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夏季オリンピックのレスリング競技は、1896年のアテネオリンピックから実施された。1900年パリオリンピックでは実施されなかったが、以降の夏季大会からは継続して実施されている。1896年当初の種目は男子グレコローマンのみで、男子フリースタイルは1904年セントルイスオリンピックから、女子フリースタイルは2004年アテネオリンピックから加わり^[1]、2012年ロンドンオリンピックまでにそれぞれ25回、24回、3回の大会に参加した^[2]。

1980年のモスクワオリンピックでは、ソ連の双子の兄弟アナトリー・ベログラゾフ、セルゲイ・ベログラゾフが共に金メダルを獲得した^[3]。

実施階級

男子グレコローマン

男子フリースタイル

女子フリースタイル

メダル獲得数の国別一覧

順	国・地域	金	銀	銅	計
1	ソビエト連邦 (URS)	62	31	23	116
2	アメリカ合衆国 (USA)	54	43	35	132
3	日本 (JPN)	32	20	17	69
4	トルコ (TUR)	29	18	16	63
5	ロシア (RUS)	29	16	15	60
6	スウェーデン (SWE)	28	27	31	86
7	フィンランド (FIN)	26	28	29	83
8	ハンガリー (HUN)	19	16	19	54
9	ブルガリア (BUL)	16	32	21	69
10	韓国 (KOR)	11	11	14	36
11	イラン (IRI)	9	14	20	43
12	キューバ (CUB)	9	6	7	22
13	ルーマニア (ROU)	7	8	18	33
14	イタリア (ITA)	7	4	10	21
15	EUN (EUN)	6	5	5	16
16	ポーランド (POL)	5	9	12	26
17	エストニア (EST)	5	2	4	11
18	ドイツ (GER)	4	12	9	25
19	アゼルバイジャン (AZE)	4	8	11	23
20	ユーゴスラビア (YUG)	4	6	6	16
21	フランス (FRA)	4	4	9	17
22	スイス (SUI)	4	4	6	14
23	ウズベキスタン (UZB)	4	3	3	10
24	カナダ (CAN)	3	7	7	17
25	ウクライナ (UKR)	3	6	6	15
26	ジョージア (GEO)	3	4	11	18
27	イギリス (GBR)	3	4	10	17
28	北朝鮮 (PRK)	3	2	5	10
29	中国 (CHN)	2	3	5	10
30	アルメニア (ARM)	2	3	3	8
31	東ドイツ	2	3	2	7
	エジプト (EGY)	2	3	2	7
33	ノルウェー (NOR)	2	2	2	6
34	チェコスロバキア (TCH)	1	7	7	15
35	カザフスタン (KAZ)	1	5	11	17
36	東西統一ドイツ (EUA)	1	5	3	9
37	西ドイツ (FRG)	1	4	4	9
38	ギリシャ (GRE)	1	3	7	11
39	セルビア (SRB)	1	0	0	1
40	ベラルーシ (BLR)	0	4	7	11
41	モンゴル (MGL)	0	4	5	9
42	デンマーク (DEN)	0	3	6	9
43	ベルギー (BEL)	0	3	0	3
44	インド (IND)	0	1	4	5
45	レバノン (LIB)	0	1	2	3
	オーストラリア (AUS)	0	1	2	3
47	キルギス (KGZ)	0	1	1	2
48	シリア (SYR)	0	1	0	1
	メキシコ (MEX)	0	1	0	1
	ラトビア (LAT)	0	1	0	1
	タジキスタン (TJK)	0	1	0	1
	プエルトリコ (PUR)	0	1	0	1
53	オーストリア (AUT)	0	0	2	2
	コロンビア (COL)	0	0	2	2
	リトアニア (LTU)	0	0	2	2
56	マケドニア共和国 (MKD)	0	0	1	1
	パキスタン (PAK)	0	0	1	1
	モルドバ (MDA)	0	0	1	1
	スロバキア (SVK)	0	0	1	1
	スペイン (ESP)	0	0	1	1
	チュニジア (TUN)	0	0	1	1
Total		409	411	464	1284

メダル獲得数の国別一覧　フリースタイル

順	国・地域	金	銀	銅	計
1	アメリカ合衆国 (USA)	47	37	26	110
2	ソビエト連邦 (URS)	28	15	13	56
3	日本 (JPN)	20	12	13	45
4	トルコ (TUR)	17	11	8	36
5	ロシア (RUS)	13	5	4	22
6	スウェーデン (SWE)	8	10	8	26
7	フィンランド (FIN)	8	7	10	25
8	ブルガリア (BUL)	7	17	11	35
9	イラン (IRI)	5	11	14	30
10	韓国 (KOR)	4	9	7	20
11	スイス (SUI)	4	4	5	13
12	イギリス (GBR)	3	4	10	17
13	ハンガリー (HUN)	3	4	7	14
14	北朝鮮 (PRK)	3	2	3	8
15	EUN (EUN)	3	2	2	7
16	カナダ (CAN)	2	6	6	14
17	ウクライナ (UKR)	2	3	4	9
18	ウズベキスタン (UZB)	2	3	0	5
19	フランス (FRA)	2	2	5	9
20	キューバ (CUB)	2	1	4	7
21	エストニア (EST)	2	1	0	3
21	中国 (CHN)	2	1	0	3
23	ドイツ (GER)[4]	1	3	3	2
24	ユーゴスラビア (YUG)	1	1	2	4
24	アゼルバイジャン (AZE)	1	1	2	4
26	ルーマニア (ROU)	1	0	4	5
26	ジョージア (GEO)	1	0	4	5
28	イタリア (ITA)	1	0	0	1
29	モンゴル (MGL)	0	4	4	8
30	カザフスタン (KAZ)	0	3	3	6
31	ベルギー (BEL)	0	3	0	3
32	東ドイツ (GDR)	0	2	1	3
33	ポーランド (POL)	0	1	4	4
34	西ドイツ (FRG)	0	1	3	4
34	チェコスロバキア (TCH)	0	1	3	4
34	インド (IND)	0	1	3	4
36	オーストラリア (AUS)	0	1	2	3
37	ベラルーシ (BLR)	0	1	1	2
38	アルメニア (ARM)	0	1	0	1
38	ノルウェー (NOR)	0	1	0	1
38	シリア (SYR)	0	1	0	1
38	タジキスタン (TJK)	0	1	0	1
43	ギリシャ (GRE)	0	0	2	2
44	オーストリア (AUT)	0	0	1	1
44	コロンビア (COL)	0	0	1	1
44	マケドニア共和国 (MKD)	0	0	1	1
44	パキスタン (PAK)	0	0	1	1
44	スロバキア (SVK)	0	0	1	1
Total		193	193	205	591

メダル獲得数の国別一覧　グレコローマン

順	国・地域	金	銀	銅	計
1	ソビエト連邦 (URS)	34	16	10	60
2	フィンランド (FIN)	18	21	19	58
3	スウェーデン (SWE)	20	17	19	56
4	ハンガリー (HUN)	16	10	10	36
5	ブルガリア (BUL)	9	14	8	31
6	ルーマニア (ROU)	6	8	13	27
7	トルコ (TUR)	11	5	4	20
8	ポーランド (POL)	6	8	6	20
9	ロシア (RUS)	5	5	4	14
10	イタリア (ITA)	5	4	9	18
11	韓国 (KOR)	5	2	5	12
12	ドイツ (GER)	4	9	5	18
13	日本 (JPN)	4	5	2	11
14	アメリカ合衆国 (USA)	3	6	5	14
15	ユーゴスラビア (YUG)	3	5	4	12
16	キューバ (CUB)	3	4	2	9
17	イラン (IRI)	3	1	1	5
18	エストニア (EST)	3	0	4	7
19	エジプト (EGY)	2	2	2	6
20	東ドイツ (GDR)	2	1	1	4
20	ノルウェー (NOR)	2	1	1	4
22	チェコスロバキア (TCH)	1	6	4	11
23	ギリシャ (GRE)	1	3	5	9
24	西ドイツ (FRG)	1	3	1	5
25	フランス (FRA)	1	2	2	5
26	カザフスタン (KAZ)	1	1	1	3
26	ウクライナ (UKR)	1	1	1	3
28	アルメニア (ARM)	1	0	0	1
28	アゼルバイジャン (AZE)	1	0	0	1
38	ウズベキスタン (UZB)	1	0	0	1
31	東西統一ドイツ (EUA)	0	4	3	7
32	デンマーク (DEN)	0	2	6	8
33	ベラルーシ (BLR)	0	2	3	5
34	ジョージア (GEO)	0	1	2	3
34	レバノン (LIB)	0	1	2	3
36	EUN (EUN)	3	3	3	9
37	ラトビア (LAT)	0	1	0	1
37	メキシコ (MEX)	0	1	0	1
39	リトアニア (LTU)	0	0	2	2
40	オーストリア (AUT)	0	0	1	1
40	中国 (CHN)	0	0	1	1
40	モルドバ (MDA)	0	0	1	1
40	北朝鮮 (PRK)	0	0	1	1
40	スイス (SUI)	0	0	1	1
Total		174	175	175	523

2020年大会以降の中核競技からの除外問題

近代オリンピックにおいて第1回からただ1回を除いて続いてきたレスリングであるが、2013年2月12日、IOC（国際オリンピック委員会）理事会において選定された2020年夏季オリンピックの「中核競技」から除外され、同年5月のプレゼンテーションを経て9月のIOC総会で追加される1枠を改めてほか7競技と争うこととなった^[5]。

IOCはこの決定について、人気度や競技人口などがこの決定に繋がったと説明している。2008年北京オリンピックで実施された競技に関するIOCの評価報告ではチケット売上、取材申請数、テレビ視聴者数、報道記事数、FILA（国際レスリング連盟）やIOCのウェブページへのアクセス数などにおいて、近代五種、テコンドー、ホッケー、カヌーなど、投票の対象となった他競技^[6]と比べて著しい遜色はなかったが^[2]、2012年ロンドンオリンピックの評価報告では人気度やFILAの体制面、男女別種目数の不均衡（14対4）などで低評価だったとされ、これが理由となった^[7]。しかし、2013年5月29日に公表されたロンドン五輪の評価報告では、テレビ放送実績などによる5段階のランク分けでレスリングとテコンドーは4番目のDで並び、低評価ではあるもののEランクの近代五種と比べれば最下位ではなかった^[8]。

一方この決定の実態について、レスリングは東欧、中東、アメリカ、日本が強さを誇る一方でIOC委員が多い西欧は苦戦を強いられることが除外に繋がったという指摘^[9]や、同様に除外候補に上がっていたテコンドーや近代五種等に政治的な力が働いたことで相対的に優先度が下がったという指摘、またIOCの主張を概ね認めつつも過度の商業主義とする批判などがあり、2013年2月現在世界的に議論が紛糾している。

上述の2013年5月のプレゼンテーションでレスリングは野球・ソフトボールとスカッシュと共に最終候補に残った^[10][11]。危機感を持った国際レスリング連盟が、役員の女性登用などの組織改革や3分2ピリオドのトータル・ポイント制を導入するルールの改正や種目数男女均衡化（2016年リオデジャネイロオリンピック12対6、2024年夏季オリンピック11対7）などの競技の近代化を短期間で断行した。IOCはこの件に関する評決を前に選ばれた競技は2020年のみならず、2024年パリオリンピックでも実施する方針を打ち出す。2013年9月8日のIOC総会での評決で2020年夏季オリンピック、2024年夏季オリンピックへの残留が決定した。

脚注

関連項目

• オリンピックのレスリング競技・メダリスト一覧


• レスリング世界選手権

外部リンク

ポータル オリンピック

• 日本オリンピック委員会 - レスリング

表 話 編 歴 オリンピックレスリング競技 1896 1900 1904 (1906) 1908 1912 1920 1924 1928 1932 1936 1948 1952 1956 1960 1964 1968 1972 1976 1980 1984 1988 1992 1996 2000 2004 2008 2012 2016 2020 メダリスト一覧

表 話 編 歴 オリンピック実施競技 夏季 水泳 競泳 飛込 水球 アーティスティックスイミング 格闘技 フェンシング レスリング ボクシング 柔道 テコンドー 球技 テニス サッカー ホッケー バスケットボール バレーボール/ビーチバレー ハンドボール 卓球 バドミントン ゴルフ ラグビー その他 陸上競技 体操/新体操/トランポリン ウエイトリフティング 射撃 アーチェリー 自転車 ボート セーリング カヌー 馬術 近代五種 トライアスロン 冬季 スキー クロスカントリースキー スキージャンプ ノルディック複合 アルペンスキー フリースタイルスキー スノーボード スケート フィギュアスケート スピードスケート ショートトラックスピードスケート アイスホッケー その他 カーリング ボブスレー スケルトン リュージュ バイアスロン 廃止競技 クリケット クロッケー バスクペロタ ラケッツ ジュ・ド・ポーム モーターボート 綱引 ポロ ラクロス ロック 芸術競技 実施予定 野球 ソフトボール 空手 スケートボード スポーツクライミング サーフィン