テーサバーン


テーサバーン (เทศบาล) はタイにおける自治権のある地域のこと。タイにおいては地方自治は基本的に内務省の出先機関である県行政体(オンカーン・ボーリハーン・スワンチャンワット)やその任命を受けた下位組織が行うが、ある特定の地区がテーサバーンとなることによりある程度内務省から独立した自治を行うことが出来る。根拠となる法は仏暦2476年テーサバーン法(西暦1933年)である。なおバンコク都やパッタヤー特別市も独立した行政体であるが、テーサバーンではない。



種類


テーサバーンはその地方行政単位に実際に居住する人口などによって以下の3つに分けられる。






















種類
タイ語
成立条件
議員数
委員定数
テーサバーンナコーン

เทศบาลนคร

  • 人口5万人以上、且つ人口密度3,000/km²以上

  • 自治体として機能する事の出来る収入がある

  • 国王の勅令

24人
5人
テーサバーンムアン

เทศบาลเมือง

  • 人口5万未満、1万人以上、且つ人口密度3,000/km²以上

  • 自治体として機能する事の出来る収入がある

  • 国王の勅令

18人
3人
テーサバーンタンボン

เทศบาลตำบล

  • 人口1万人未満、7,000人以上で且つ人口密度1,500/km²以上

  • 年間1200万バーツ以上の収入が確保できる十分な見通がある

  • 住民の総意に基づいている

12人
3人

これらのテーサバーンは郡(アムプー)、分郡(キンアムプー)、県庁所在地(アムプームアン)の中の一部地区においての上記成立条件を満たした地域にその自治権が付与される。その境界線の決定には町(タムボン)あるいは村(ムーバーン)等の境界線は全く関係なく、上記の成立条件の人口密度が基準を超えた地域に境界線を引き、その上で人口が上記成立条件を満たし初めてたの成立条件に付いて審議される。



自治形態


テーサバーン議会

テーサバーンでは住民から選ばれた議員による、テーサバーン議会(สภาเทศบาล)が置かれ、テーサバーン条例(บัญญัติ์ิเทศบาล)を制定することが出来る。

テーサバーン長

テーサバーン長(นายกเทศมนตรี)はテーサバーン議会によって任命され、テーサバーンの長は住民投票による選出は行われない。

テーサバーン議会

テーサバーン長の行政を補佐する物としてテーサバーン委員会(เทศมนตรี)がある。なおテーサバーン委員会には常任委員会と特別委員会がある。常任委員会は2つまで設置可能であり、議員のみが任命され毎年の第一回目の会議で選出される。一方、特別委員会も2つまで設置可能であるが、こちらは議員に任命された民間人が委員となる。特別委員会は特に常任委員会だけでは対応しきれないときに設置されるものであり、その任務が終わり次第解散となる。なお委員会の定数は#種類


関連項目


  • タイの県

  • スカーピバーン


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