身長
身長(しんちょう)は、人間(ヒト)が直立した時の、床又は地面から頭頂までの高さ。身の丈(みのたけ)、上背(うわぜい)、背丈(せたけ)、立っ端(たっぱ)とも言う。
目次
1 概念
2 身長の決定要因
2.1 他器官への影響
2.2 身長に関する俗説
3 身長の測定
3.1 身長の実測
3.2 身長の推定
4 身長の調査
5 身長と生活
5.1 人間工学上の設計
5.2 身長制限
5.2.1 航空業界
5.2.2 ファッションモデル業界
5.3 身長とスポーツ
6 脚注
6.1 注釈
6.2 出典
7 関連項目
概念
人の身体的な大きさを示す指標のひとつとして用いられている。一般に、足裏をべたに床につけ、背筋を伸ばした状態での、足裏から頭部の一番高い位置までの長さである[注 1][注 2]。
人類学では、身長160 cmから169 cmまでを「中身長」とし、150 cmから159 cmは「低身長」、150 cm未満は「超低身長」と言い、170 cmから179 cmは「高身長」、180 cm以上は「超高身長」とする。更に人類全体の平均身長は、男性で165 cm、女性はそれよりおよそ7 %低いとされているが[1]、地域差が非常に大きい。また、後に述べるように先進国を主として近現代には大幅な身長の増加があったのをはじめ、同じ国や地域でも、時代によってもかなりの変異が見られる。
なお、身長は一日を通して一定ではなく、平均身長の男性で約2 cm程度の変化がある。これは、朝起きたときには椎間板が充分に水分を含んでいるが、夜寝る前には自重などにより圧迫され、かなり水分を放出するためといわれている。しかしこれらは個人の変異又は一時的なもので、人種あるいは地域集団に見られる身長の差や、時代による変化とは関係がない。
人の身体的な大きさは身長で表すのが一般的であるが、翻って動物全般の大きさをどのように測っているか比較すると、身長といった測り方はむしろ例外的で、人間以外の動物は、多くは全長 として口の先端部から尾の先端部の長さを用いたり、体長として、頭と胴の長さ(尾は含まない)を用いたりすることが一般的である。哺乳類や恐竜の大半は脚が長く体長に比して体の高さが大きいので、体高を用いることがある。これは4本脚で直立した時の肩の高さの値で、首を上に上げた高さではない(キリンの類を除く)。
身長の決定要因
個人の身長は主に成長ホルモンとそれを刺激する女性ホルモンの分泌によって左右される。女性ホルモンは成長ホルモンの分泌を刺激し身長の伸びを促すと共に骨端線の閉鎖を促し、骨端線が閉鎖され成長ホルモンを止めてしまう。女性は男性より女性ホルモンの分泌が多いため、思春期開始が男性より早く、身長の伸びのピークも男性より早いが、骨端線も男性より早く閉鎖してしまうため、最終的に女性ホルモンの分泌が少なく骨端線の閉鎖が遅くなる男性より低身長となる。思春期における身長の伸びのピークは男女とも陰毛が発生する頃となっており、男性はこの時点で既に思春期に入っている事に気づきやすく(女性は思春期開始から生じる乳房の成長開始で思春期が始まった事に気づきやすい)、男性は変声、女性は初経を迎える頃には身長の伸びのピークが過ぎており、今後あまり伸びなくなる[2]。女性ホルモンが全く作用しない男性では骨端線が閉鎖しないため高身長となる[3]。先天的に脳下垂体に異常がある場合、成長ホルモンが多くまたは長期間排出されると巨人症となり、逆に少ないまたは短期間排出の場合には小人症となる。思春期開始時期の平均身長は男性は約145 cm、女性は約134.1 cmで、思春期の身長の伸びのピークは男性は平均約13歳、女性は平均約10.88歳(10歳10か月-10歳11か月)でピーク時の女性の平均身長は約142.4 cmである[4]。
生活水準が向上し栄養(特に、肉を中心とする動物性蛋白質)に恵まれると身長が高くなると言われる場合が多いが、身長の大小と栄養の間には必ずしも強い相関はない事に注意する必要がある。確かに近現代になって先進諸国では身長が大きくなったが、世界的には身長の高低と生活水準(文明)の高低は一致しない事が多い。例えば、世界の高い身長の集団はアフリカのサラ族(英語版。平均身長181.7 cm、以下同じ)、スマトラ島中央部のマレー人 (175.5 cm) 、南米南部のパタゴン (テウェルチェ族も参照。175.0 cm) 、スウェーデン人 (174.4 cm) など、文化にも地域にも、共通点もまとまりもない[1]。一般に、コーカソイドは高身長の傾向があり、特に北欧に分布する北方人種は高い。モンゴロイドは中身長が多く、ネグロイドはナイル川上流付近で平均180 cm以上の超高身長(サラ族、ディンカ族等)のものからネグリロ(ピグミー)のように150 cmを切るような超低身長まで幅広い変異を示す。こうした差異は生まれた時からあり、フランス人の新生児の身長の平均は50 cmなのに対し、インドシナ人の場合は46 cmしかない。人種あるいは地域によるこのような差がなぜ生じたのかは不明。
日本では肉食の普及に伴って身長が伸びたとされる。東京帝国大学(現在の東京大学)男子学生を対象とした調査によると、1910年代から1940年代の30年間に3.1 cmの身長増加が認められ、同じく女子学生では1910年代から1950年代の40年間に3.4 cmの増加があり、戦前から男女共にほぼ10年間に1.0 cmという急速な身長の伸びが見られた事が分かる[5]。歴史を遡ると、成人男子の場合、縄文時代には156 cmから160 cmであったが、古墳時代には165 cmほどになり、以降は鎌倉時代、室町時代と経るにしたがって次第に低くなり、江戸時代には157 cmと、歴史時代では最も低くなり、以後増加に転じて、明治以降は急速に高くなった[注 3]。
なお、100年間に10 cmほどという急激な平均身長の伸びは、日本だけでなくヨーロッパでも確認されている。1870年代初頭から1980年までのヨーロッパ15カ国の男性の平均身長を調査した所、1870年の平均が167.7cmだったのが1980年には177.8cmになっている。国によって若干の差異があり、スペインは約163cmから約175cm、スウェーデンは約170 cmから約180 cmに伸びている[7][8]。
先進諸国での高身長化も含め、身長がどのような理由でどのように決まるかについては古今に様々な説がある。栄養以外にも、照明の発達による昼間時間の延長がホルモン分泌に影響を与えた結果であろうとする意見もあるが[注 4]、現在でも決定的と言えるものはない。多くの要素が、中にはまだ知られていない原因も含めて複雑に影響し合っている可能性が考えられる。従って、巨人症や小人症のような明らかな異常の場合を除き、人為的に身長を制御する事(背を高くしたい云々)は困難な上、安易に行なうのは肉体的もしくは精神的に大きな危険を伴う恐れがある。以下に述べる説も、多くはあくまで仮説の段階で、中には厳密に証明されていないものもある。
2007年(平成20年)のある発表では、国別平均身長はオランダが1位。アメリカ合衆国が5位に転落したことに関して、ジャンクフード過剰摂取による一定の微量栄養素不足が原因[9]とも指摘されたが、不明[10]。
身長は主に脳下垂体から分泌される成長ホルモンとその影響によって左右されることが明らかである。成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されるため睡眠は重要であるが、睡眠時間帯による成長ホルモンの分泌量の影響はない[11]。
思春期の身長の伸びはあまり個人差がない[12]とされる。そのため、身長を伸ばすには思春期前の期間が長く、かつ思春期前までにどれだけ伸ばせるかが重要で、これが大人になってからの身長を左右しやすい。
気候の影響が言われる場合もある。ベルクマンの法則によると、同種の恒温動物では寒冷地に住む種が熱帯地に住む種に比べて大柄になるとされる。これは、体が大きくなると表面積が増えて放熱量が増えるものの、体積の増加によってそれ以上に熱生産量が増加し[注 5]、寒冷地での生存に有利になるためとされる。人類も北欧人の方が南欧人より高い身長である。
妊娠中に牛乳を多く飲むと子供の身長が高くなるという研究結果がある[13]。
他器官への影響
身長が伸びる際、骨格系があらゆる方向に伸び、眼軸長(角膜と網膜までの距離)も伸びて近視に繋がる場合があるという仮説がある[14]。また、マルファン症候群という症候群がある。高身長には限らないが、遺伝的な予想身長よりも背が高くなった場合に起こりうるものだという。
身長に関する俗説
牛乳を飲むと背が伸びる- 他にも「小魚を食べる」などがある。共通するのはカルシウムを多く摂取しようという事である。カルシウムの摂取が身長の伸びにどう関与するかは明確ではない。また、人が一日に摂取できるカルシウムの量は決まっている。身長を伸ばすためには蛋白質が重要で、カルシウムは骨を硬くするだけという指摘もある。もっとも、牛乳には蛋白質も含まれているため、摂取量の差が身長の差に現れる可能性はある(あくまで可能性に過ぎない)。[独自研究?]
バスケ・バレーなどのジャンプ系の運動が効果がある- このような「ジャンプ系」の運動に限らず、体をひねる・そらす・曲げるなどの体をまんべんなく動かす全身運動による刺激が、関節液(軟骨に栄養を届かせる)の循環をよくし、骨の成長を促すという意見もある[15]。
身長の測定
身長の実測
通常、身長の測定には身長計が用いられる[16]。身長計の前に背を向けて立ち、スケールを頭頂部にまで下げたところで目盛を読む。最近はデジタルスケールのものもある。
身長は仰臥位で測定されることもあり頭頂部とかかと基部に三角定規などを当てマークしておきメジャーなどで測定する[16]。
なお、起立不可能な患者や脊椎前弯患者などの身長の測定の場合には膝下高による推定身長による算定も用いられる[16](#身長の推定も参照)。
第二次世界大戦後の日本ではメートル法によりセンチメートル表記を主に使用するが[注 6]、それ以前は尺貫法により尺・寸を用いて表記していた。特に、成人男性の身長は5尺台(約150-180cm)であることが多いので、「5尺」を省略して寸だけで身長を表すことが広く行われていた。
身長の推定
イギリスの統計学者カール=ピアソンは、四肢の長管骨の長さからその個人の身長を推定する公式を発表し、事故死・犯罪被害者の白骨遺体はもちろん、化石人骨の身長を知るために広く用いられている。下にその一例を示す。
- 推定身長 (cm) = 81.036+1.880(大腿骨最大長[cm])
足痕長、足痕幅から、およその身長を推定することができることがある。一般に、日本人の成年男性の身長は、
- 身長 (cm) = 80.44+3.53×足痕長 (cm) 、身長 (cm) = 109.40+5.23×足痕幅 (cm)
また、日本人成年女性の身長は、
- 身長 (cm) = 71.09+3.65×足痕長 (cm) 、身長 (cm) = 110.14+4.14×足痕幅 (cm)
の計算で算出できるとされている。
あるいは、個人の身長は両親の身長から大まかに推測計算することが可能である。予測身長と呼ばれ、下記の計算法がある。
男子
- (両親の身長の合計+13cm)/2+2
女子
- (両親の身長の合計-13cm)/2+2 [17]
他にも幾つか細部が異なる計算方法もある。おおむね、この数値の誤差 9 cm以内で収まるのが一般的だが、成長期に身長が伸びやすい環境で生育した個体や、その逆の個体ではその限りではない。
身長の調査
日本人の身長は、他の運動・身体データと共に、文部科学省のスポーツ・青少年局参事官生涯スポーツ課が年齢別体格測定として調査結果を公表している。
平成19年度体力・運動能力調査調査結果統計表 (日本語)
平成20年度体力・運動能力調査調査結果統計表 (日本語)
平成21年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書について (日本語)
平成22年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書について (日本語)
身長と生活
人間工学上の設計
生活空間においては、ドアの高さやベッドの長さなど、身長を意識して設計されているものが多く、人間工学では身長は重要な要素の一つである。学童の体位向上(身長増加)により、学校で使用する机や椅子が合わなくなり、規格の変更が為される例もある。
自動車やオートバイ、飛行機などの乗り物においては、設計時に想定された操縦者の身長から大きく外れている体格の場合、乗降や操縦に重大な支障を来たす場合がある。座席や操縦に使用するインターフェイスの取替えなどによってある程度の身長差はカバーできるが、それでもなお過不足を生じる程操縦席と操縦者の身長のミスマッチが大きい場合、低身長や高身長が直接の障害となって、その乗り物への搭乗を断念しなければならない事態が生じうる。
マッサージチェアの対応する身長を140cm~185cmとするメーカーが多く、範囲から外れる場合は座布団を敷いたり体をずらすなどの工夫が必要となる[18][19]。
身長制限
施設・設備によっては、安全上の理由から利用に身長制限を設けることがある。プールでは多くの場合に最低身長が定められている。遊具などでは、あわせて最高身長も制限することがある。
職種によっては、身長によって制限が設けられている職業がある。消防士は消防服のサイズが決まっているため多くの自治体で男子160cm以上、女子155cm以上としている。警察官は犯人の制圧などを遂行するため『体格基準』が規定されており各都道府県警によって異なるが、おおむね「男子160cm以上」「女子150cm以上」を基準としていた[20]。近年では志願者数の減少やサイバー犯罪に対処するサイバー捜査官など体力を重視しない職種も増えているため、健康であれば身長体重を不問とする動きが広がっている[21]。
力士の新弟子検査は、身長173cmが必要となり、これに満たない場合は第二新弟子検査を受ける必要がある。
英国内情報機関の情報局保安部(MI5)は2004年(平成17年)、「男性は身長180cm、女性は173cmを上回らないことが望ましい」との職員採用の新基準を設けた[22]。諜報活動においては、極端な長身は目立つため相応しくないものとみられる。
航空業界
航空機は耐空証明などの保安基準があるため操縦席の交換が難しく、操縦士には体格の制限が設けられている。パイロットは男女共通で158cm以上とする国が多く、軍隊では操縦席が狭い戦闘機を想定し190cm以下という制限も設けていることが多い。これはアメリカ軍がパイロットの採用基準とする『62インチ(約157.5cm)から75インチ(約190.5cm)』という成人男性の平均身長を元にした基準をそのまま使っているためである。アメリカ軍は多くの国の軍にも影響を与える存在であり、自衛隊では自衛官や防衛大学校の採用基準が『男子155cm以上、女子150cm以上』であるが、操縦士候補生である航空学生のみ男女共通で『158cm以上、190cm以下』としている。
航空機メーカーではボーイングやロッキード・マーティンなど軍用機・民間機の両市場で業界標準を主導するアメリカの企業が多く、他国のメーカーでもこの基準に倣うことが多い。法律面でも多くの国の航空機関は連邦航空局の基準を参考にしており、航空業界では民間は『62インチ以上』、軍は『62インチ以上、75インチ以下』が事実上の標準となっている。
なお第二次世界大戦まではメーカーは自国の成人男性の平均身長を基準に設計していたため、零式艦上戦闘機のように当時の日本人男性の平均身長に合わせた結果、アメリカの成人男性ではラダーペダルが踏み込めないサイズとなり、飛行させるために座席を後退させるなどの改造が必要な機体も多い[23]。
客室乗務員は会社ごとに異なるが、航空機に搭載される座席や救命胴衣などが『62インチ以上』の基準となっていることが多いため、おおむね62インチ前後である。例としてはシンガポール航空、日本航空は158cm、ユナイテッド航空は152.4cmとなっている。韓国では、大韓航空を始め多くが162cm以上としており、他国のものより厳格である。韓国の国家人権委員会は、この身長制限は合理的な理由がなく、差別であるとして2008年に是正勧告を行っているが、2014年時点で大韓航空(女性乗務員)以外の会社は廃止している[24]。2015年には大韓航空の女性乗務員の募集要項から身長制限が廃止された[25]。
宇宙開発初期には宇宙飛行士の多くが空軍パイロットであったため、NASAの基準も軍の基準(62インチから75インチ)で採用された人間に合わせた設計となり、民間出身者が増えた現在でも訓練で使用する練習機やシミュレータなどは過去の基準で作られているため、制限がそのまま引き継がれている。日本ではJAXAの規定は『149cm以上、193cm以下』という独自基準だったが、2008年度の募集からNASAや多くの宇宙機関で使われるアメリカ軍の基準(158cm以上、190cm以下)に変更している。さらに、船外活動では宇宙服のサイズの関係で165cm以上が必要とされる[26]。
ファッションモデル業界
スーパーモデルやブランドのコレクションショーなどに出演するモデルは、通常175cm以上の高身長である。雑誌に関しては身体のバランスがよければ特別な身長の高さは求められないが、170cm前後を満たしているモデルが多い。また、雑誌、CMのモデルなどにはカメラの前での動きのよさや、いわゆるフォトジェニックであることも要求される。日本国外においていわゆるハイファッションの仕事をこなすモデル達は、ほとんどの場合これらの条件をクリアしている。
身長とスポーツ
多くのスポーツでは身長が高いことが有利に働く。特に、バレーボール、バスケットボールなど高さを要求するスポーツでその傾向が顕著である。サッカーなど他の競技でも、リーチや打点の高さなどの面で長身が利点となる[注 7]。大相撲では新弟子検査の項目に身長があり、基準に満たない者は入門することができない[注 8]。
柔道やボクシングなどの格闘技では体重別に階級があるため、無差別級を除き、身長もある程度近い選手同士が対戦する事になる。一方、長身を動かすには時間がかかるために俊敏性や器用さの面で劣ることがあり、小柄な選手の方が有利とされるケースもある。[要出典]
身長の低い選手の活躍を場を増やすためバレーボールでは全日本バレーボール小学生大会第1回大会(1981年)から後衛専門の選手を配置する特別ルール「バックセンター固定制」が取り入れられ[27]、後に国際ルールとしてリベロが制定された。このほか活躍しやすいポジションとして、バスケットボールポイントガード、野球の二塁手などが挙げられる。[要出典]サッカーではFWやMFに時折見られる[28]。
フェンシングでは、身長やリーチの差を瞬発力が補う場合があるという[29]。同じく武具を使用して一撃で勝敗に繋がる競技剣道は不明。
一方で、身長が高いことが不利に働く競技も少なからず存在する。競馬や競艇やモータースポーツなど動物や乗り物に乗る競技ではこの傾向が顕著である。可能な限り体重を落とす必要があるため、身長が低い競技者が有利となり、長身は圧倒的に不利になる。また、乗り物によっては余りにも長身であると、操縦席に身体が収まらない事態を生じる場合があり、結果としてその乗り物を使用する競技への志望を断念しなければならなくなる場合もある[注 9]。
脚注
注釈
^ 身長と並んで、身体の大きさを示すためにしばしば用いられる指標が体重である。
^ 健康診断などで行う身体測定などでは、一般に、足裏をべたにつけた状態で測定したものを「身長」と呼ぶように規定されている。forefoot(つま先)だけをつけた状態で立つと頭頂の位置が上がる。女性はハイヒールを履いて活動している状態では、実際にはつま先だけを地面につけた状態(つま先立ちの状態)になっているのと同等で、かなり頭頂の位置は高くなっている。犯罪現場付近での容疑者の便宜的な特定、監視カメラ映像の人物同定などでは、(便宜的に)健康診断での身長とは異なって(足裏をべたにつけるとする規定とは異なった)数値が用いられている場合もある。
^ 近現代以前には身長の測定は行なわれていなかったから、これらの数字は発掘された古人骨からの推定値である[6]。
^ 近現代になって照明器具が発達し、夜間も昼間と同じように明るい環境となった事により、昼間の時間が長くなったと同じ作用が人体に働き、それに伴って内分泌が変化して身長の伸びを促進したとする考え。成長ホルモンは睡眠中に活発に分泌されるという説と矛盾するが、身長を決定する因子が非常に複雑に入り組んでいる可能性を考えれば、あり得ない説ではない。
^ 体表面積は体の大きさ、例えば身長もしくは全長の2乗に比例して増減するが、体積は3乗に比例するので、体が大きくなると表面積より体積の増加量が増え、体温の保持に都合が良い。
^ 1966年(昭和42年)に尺貫法は全面的に禁止された。
^ しかし、国民の平均身長が世界一とされるオランダの代表チームの平均身長は、国民の平均よりも低いくらいでW杯出場国の中では低い部類に入っており、またリオネル・メッシやディエゴ・マラドーナなど身長160cm台でありながらスター選手となった選手も少なからず存在しているなど、サッカーでは長身であるほど有利というわけではない事が窺える。
^ 第一検査は173cm以上、第二検査は167cm以上。
^ モータースポーツではラリードライバーのケン・ブロックが、高身長(183cm)が原因でF1マシンの運転席に収まらず走行を断念した事例がある[30]。
出典
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^ 思春期の発現・大山建司
^ たなか成長クリニック・思春期
^ 鈴木尚 『日本人の骨』 岩波新書 1963年(昭和38年)初版
^ 鈴木尚 『骨』 学生社 1960年(昭和35年)
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^ メッシはマラドーナの「神域」にどこまで迫ったか:日本経済新聞
^ 金メダル候補にインタビュー: エロワン・ル=ペシュー - フランス生活情報 フランスニュースダイジェスト
^ ピレリ、ケン・ブロックのF1テストを中止 - F1-Gate.com 2011年(平成24年)8月5日
関連項目
- 体重
- アロメトリー