アーティチョーク


チョウセンアザミ

W artichoke4071.jpg

分類






























:

植物界 Plantae


:

被子植物門 Magnoliophyta


:

双子葉植物綱 Magnoliopsida


:

キク目 Asterales


:

キク科 Asteraceae

亜科
:

アザミ亜科 Cynareae


:

アザミ連 Carduoideae


:

チョウセンアザミ属 Cynara


:

チョウセンアザミ C. scolymus

学名

Cynara scolymus L.

和名
チョウセンアザミ
英名

Artichoke、Globe artichoke







































アーティチョーク、調理済み、加塩
100 gあたりの栄養価
エネルギー
220 kJ (53 kcal)

炭水化物

10.51 g

糖類
0.99 g
食物繊維
5.4 g

脂肪

0.34 g


タンパク質

2.89 g


ビタミン

チアミン (B1)

(4%)
0.05 mg

リボフラビン (B2)

(7%)
0.089 mg

ナイアシン (B3)

(1%)
0.111 mg

パントテン酸 (B5)

(5%)
0.240 mg
ビタミンB6
(6%)
0.081 mg

葉酸 (B9)

(22%)
89 μg
ビタミンC
(9%)
7.4 mg

ミネラル
カリウム
(6%)
276 mg
カルシウム
(2%)
21 mg
マグネシウム
(12%)
42 mg
リン
(10%)
73 mg
鉄分
(5%)
0.61 mg
亜鉛
(4%)
0.4 mg


  • 単位

  • μg = マイクログラム • mg = ミリグラム

  • IU = 国際単位


%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

アーティチョーク(Artichoke、Globe artichoke、学名:Cynara scolymus)は、キク科チョウセンアザミ属の多年草。和名はチョウセンアザミ(朝鮮薊)。若いつぼみを食用とする(花菜類)。地中海沿岸原産。




目次





  • 1 特徴


  • 2 利用


  • 3 歴史


  • 4 ギャラリー


  • 5 脚注


  • 6 参考文献


  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク




特徴


高さは1.5-2mで、葉は50-80cmに達し、つぼみは8-15cmに達する。


ちなみに、英米ではキクイモとチョロギもArtichokeと称する。エルサレムアーティチョーク(英語: Jerusalem artichoke)とアーティチョーク(英語: Artichoke、Globe artichoke)は別の種類の植物であり、エルサレムアーティチョークはキク科のヒマワリ属キクイモで、アーティチョークはキク科のチョウセンアザミ属チョウセンアザミである。



利用


総体積に占める可食部の割合は少ない。食用とするには、まずつぼみをレモンなどと共に茹でるか、蒸す。そして、花及び果実の冠毛になる繊毛を取り除き、蕚状の苞片を外から剥き、苞片基部の肉質部分を歯でしごくように食べ、最後に花托部分を切り分けて食用とする。食用部分はでんぷんに富んでおり、食感はいもに似ている。水溶性食物繊維に富む。葉にはシナリンを含み、肝臓の解毒に効果がある[1]
シナリンには味蕾の甘味受容体の働きを阻害し、アーティチョークを食べたあとに食べるものの味をなんでも甘く感じさせてしまう働きがある。そのため、アーティチョークに上質なワインは合わないとされている[2]


ヨーロッパやアメリカでは広く食用とされている他、インドでも二日酔いの防止のために飲酒の後に茶に混ぜて飲まれている[3]が、日本では栽培条件が合わないこともあって野菜としてはあまり普及していない(観賞用が多い)。イタリア料理では、イタリア語由来のカルチョーフィ(carciofi【複】)またはカルチョーフォ(carciofo【単】)と呼ばれ一般的な野菜として前菜などに使用される。ベトナムでは乾燥させてお茶のように飲む。


なお、放屁の回数と臭いを抑える効果があるとされる[1][2]。



歴史


元は野生のアザミであったが、古代ギリシャ・ローマ時代以降、品種改良が進んで今日の姿となった。近縁種のカルドン(学名:C. cardunculus)はとげが鋭いが、同様に食用になる(こちらは茎も食用とする)。
アザミをカルドンに改良し、さらに改良してアーティチョークになったという説もある[4]。本格的に栽培され始めたのは15世紀のナポリ近辺で、徐々にヨーロッパ全域に広がった。


16世紀にフランスに輿入れしたカトリーヌ・ド・メディシスによってフランスに伝播した。彼女の悪評の一つとして、当時は媚薬として考えられていたアーティチョークを初夜の日に食べ過ぎたという逸話が残っている。


日本には江戸時代にオランダから渡来した。


19世紀末からイタリア移民のグループがカリフォルニアで大規模にアーティチョークを栽培し、ニューヨークのイタリア系マフィアの資金源となっていた。1930年代、マフィアの封じ込めに力を注いでいたニューヨーク市長ラガーディアは市にアーティチョーク禁止令を出したが、アーティチョークの魅力に抗えず1週間後には取り下げられた[5][4]



ギャラリー




脚注




  1. ^ 佐々木・46P


  2. ^ Harold McGee『マギー キッチンサイエンス』2008年、共立出版 p.317


  3. ^ 佐々木・46P

  4. ^ abサンティッチ,ブライアント 2010, p. 178.


  5. ^ Artichokes CUESA 2015年5月13日閲覧



参考文献



  • 佐々木薫『ハーブティー事典』(池田書店) ISBN 978-4-262-16476-2


  • バーバラ・サンティッチ; ジェフ・ブライアント; 山本紀夫訳 『世界の食用植物文化図鑑』 柊風社、2010年。ISBN 9784903530352。 


関連項目




  • チナール


  • チロ・テラノヴァ - アーティチョーク・ビジネスで成功したマフィアで、アーティチョーク・キングと呼ばれている。


外部リンク



  • チョウセンアザミ(アーティチョーク) - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)

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