テレビ番組
テレビ番組(テレビばんぐみ)は、テレビジョン放送によって送られるコンテンツ(番組)の総称のことである。
目次
1 概要
2 番組分類の方法
2.1 放送法による番組分類
2.2 ビデオリサーチによる番組分類
2.3 EPGでの番組分類
2.4 民放連放送基準による番組分類
3 番組の種類
3.1 報道番組
3.2 情報番組
3.3 スポーツ番組
3.4 教養番組・教育番組
3.5 娯楽番組
3.6 ドラマ
3.7 時代劇番組
3.8 アニメ番組
3.9 特撮番組
3.10 映画番組
3.11 ローカル番組
3.12 その他のカテゴリ
4 日本の地上波での民放テレビ番組の地域格差の諸問題
4.1 テレビ東京系列
5 テレビ番組の存在意義
6 脚注
6.1 注釈
6.2 出典
7 関連項目
概要
テレビ番組の内容は、きわめて多岐にわたり、また、放送局の性格4によっても異なる。地上波放送は総合編成、衛星放送は専門店型編成が一般に見られる。
具体的なテレビ番組の名称については、テレビ番組一覧を参照のこと。
番組分類の方法
テレビ番組は、その内容と対象などの性質によって様々に分類可能である。一般におこなわれる分類は、あらかじめ分類を決めてから全番組をいずれかに分けるような方法をとるのではなく、いくつかの同様の性質をもった番組を一つの分類としてカテゴライズするような形で行われることがある。結果、一つの番組が複数の分類に属したり、分類する者によって分類先が異なったりする。
たとえば、「タレントが教科書からでる試験問題を考えるクイズ番組」は、「タレント」に注目して「バラエティ」と分類する者もいるし、「教科書から出る試験問題」に注目して「青少年向けの教育」と分類する者もいるし、「クイズ」に注目して「娯楽番組」と分類する者もいる。
また、これまでに考えられた分類に属さない番組が生まれることもある。放送法による分類や視聴率調査のための分類など、分類を目的としてあらかじめ項目を決めていることがあるが、この分類に対してはそのような番組も今までの項目内に分類する必要があるため、結果としてしっくりこない場所に分類されることもある。
放送法による番組分類
放送法では、番組は「報道番組」「娯楽番組」「教養番組」「教育番組」と分類されている。放送法に基づいた場合はこれらに加え、「広告放送」と「その他」を加えて分類をおこなうことになる。
ビデオリサーチによる番組分類
視聴率調査を行う株式会社ビデオリサーチでは、番組を「報道」「教育・教養・実用」「音楽」「ドラマ」「アニメ」「映画」「スポーツ」「その他の娯楽番組」に分類している。種目別視聴率ベスト10などはこの分類によっておこなわれる。
EPGでの番組分類
デジタル放送では、規格上、番組にはその分類をつけて放送できる。これがEPG上で確認可能である。規格では、番組は「ニュース/報道」「スポーツ」「情報/ワイドショー」「ドラマ」「音楽」「バラエティ」「映画」「アニメ/特撮」「ドキュメンタリー/教養」「劇場/公演」「趣味/教育」「福祉」および附属の情報と「その他」の大分類に分類され、さらに各大分類内で規格上最大16種類の中分類に分類される。
民放連放送基準による番組分類
かつて、日本民間放送連盟放送基準では番組をニュース番組、政治番組、社会公共番組、宗教番組、児童向け番組、教育番組、娯楽番組に分類していた。現在は、改正によってこの分類はなくなっている。
番組の種類
報道番組
多くのテレビ局では番組を報道局が制作する。
ニュース番組- 事実の報道。天気予報や交通情報も含む。全国向けのものと、地域向けのものがある。リアルタイムで状況を伝える中継放送をすることもある。
- ニュースショー
- 事実の報道に加え、ニュースキャスターやゲスト出演者によるコメントを含む。
- こども向け報道番組
- ニュースをこどもにもわかりやすく説明する番組。大人にも有用。NHKの『週刊こどもニュース』や北陸朝日放送の『KIDS NEWS』などがあったが、現在は放送されていない。
- 報道特別番組
- 大きな事件や災害、事故などが起こった場合に放送する番組。この場合は、本来放送する番組を休止したり放送延期することが一般的である。
情報番組
- ワイドショー
- 話題のニュースや、芸能人の動向などについての情報を提供する番組。
スポーツ番組
- スポーツニュース
- 各種スポーツの試合結果や今後の情報を伝える番組。
- スポーツ中継
- スポーツ中継は生放送や録画放送、ハイライト放送などがある。
教養番組・教育番組
ドキュメンタリー/ノンフィクション- 速報性よりも掘り下げた取材を重んじる番組。報道番組の一種でもある。
- 一般教養番組
科学や生活の知恵などの知識を伝える番組。- 紀行番組
- 国内、国外のさまざまな地域を紹介する番組。旅番組。
- 学校番組(学校放送)
小学校向け番組
中学校向け番組
高等学校向け番組
特別支援学校向け番組
- 現在はどれもNHKのみの放送。
- 幼児向け番組(幼稚園・保育所向け番組)
- 音楽教養番組
- 教育番組
NHK教育テレビの番組に代表される、大人向けや子供向けの教育をおこなう番組。- 料理番組
料理法の紹介を主とした番組。
娯楽番組
- バラエティ番組
- 視聴者の笑いを誘う番組。
- クイズ番組
- クイズの出題と解答を主体とする番組。最近ではより高い教養を問う番組と珍回答を示す事により笑いを誘うことを目的とした番組に二極分化しつつある。後者はバラエティ番組に近い。
- お笑い番組
- 芸人が自分の演芸(漫才・コントなど)を演じる番組。ビデオリサーチではバラエティ番組あつかい。
- 音楽番組
- 歌手・ミュージシャンが楽曲を披露したり音楽を演奏する。また、音楽のランキングを放送することを主体とした番組。最近バラエティ番組に近づきつつある。
- トーク番組
- 会話を主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- ゲーム番組
- ゲームを主体とした番組。出演者同士が番組が用意したゲームで対決する番組とコンピュータゲームを扱う番組の2通りがある。
- ものまね番組
- ものまねを主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- カラオケ番組
- カラオケを主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- ドッキリ番組
- ドッキリを主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- 雑学番組
- 雑学を主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- 超能力番組
- 超能力・マジックを主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- 心霊番組
- 心霊・オカルトを主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- 恋愛番組
- 恋愛を主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
- お色気番組
- お色気を主体とした番組。ビデオリサーチではバラエティ扱い。
ドラマ
- 連続テレビ小説
- 大河ドラマ
- 学園ドラマ
刑事ドラマ - いわゆるサスペンスドラマ
2時間ドラマ - 刑事ドラマのスペシャル版- 政治ドラマ
- 昼ドラマ
- トレンディドラマ
- 深夜ドラマ
海外ドラマ - 海外で制作されたドラマ
時代劇番組
- 大河ドラマ
- 水戸黄門
- 暴れん坊将軍
- 必殺シリーズ
アニメ番組
- 深夜アニメ
- UHFアニメ
特撮番組
特撮を使用した番組。
映画番組
国内・海外の劇映画を放送する番組。映画の解説をする映画評論家などの人物が映画終了前後に登場する場合もある。海外の映画は、声優により日本語に吹き替えられることが一般的である(現在は音声多重放送を利用し、二ヶ国語放送が実施されている)。
ローカル番組
その他のカテゴリ
- 深夜番組
- 宗教番組
- 単発特別番組枠
- 日本の長時間特別番組一覧
- 開局記念番組
- L字型画面
日本の地上波での民放テレビ番組の地域格差の諸問題
1950年代前半に日本で民放テレビ放送を開始するとともに、各地で次第に地方局の相次ぐ開局、特に平成新局の開局ラッシュにより、放送対象地域も拡大されるようになったが、今なお「地上波の民放」による「民放テレビ番組」の完全な形での全国(同時)放送は実現していない。これは公共放送であるNHKが放送法により日本全国をくまなくカバーすることが義務付けられているのに対し、民放各局にはそれがないためである。
また、2000年に各キー局の子会社で個別にBSデジタル放送局(BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ)が開局したことで、地上波では不可能な「民放テレビ番組の全国放送」も可能と期待されていたにもかかわらず、BSデジタル放送において著作権管理団体(日本音楽事業者協会・日本音楽著作権協会(JASRAC)など)との権利処理などの理由から、各系列とも「地上波/BSとの同時ネットもしくは遅れネット」を行っている番組が少ないのが現状である。
それを裏付けるかのように、日本テレビのアニメや各コンテンツ事業を統括する、元アナウンサーの船越雅史は「テレビ局にとっての最強のコンテンツは、地上波放送の番組」と発言している[1]。
テレビ東京系列
キー局の中でも特にテレビ東京は系列局がテレビ東京を含めて6局のみと他系列に比べて圧倒的に少なく(4大ネットワークで最も少ないテレビ朝日系列でも計24局と、その差は4倍である)、大都市圏と地方の格差を拡大する要因の1つとなっている。「系列局がない地域」の地方局や、中京・関西圏(両地域はいずれも系列局が県域放送のため、広域圏全域をカバーできない[注釈 1])の独立局向けに番販ネットする番組もあるが、それも一部に留まっている。また番組によっては一部系列局のみの放送に留まっているものも少なくない。
2007年に大阪府域局であるテレビ大阪の京都府・兵庫県全域への放送エリア拡大や、宮城県・静岡県・広島県への系列局開局構想を当時の社長が発表したが、その後具体的な進展はない[2]。
テレビ番組の存在意義
毎日放送(MBS)の東京支社テレビ編成部に所属し、現在は同局のテレビアニメなどを担当する丸山博雄は、「テレビ番組は受動的なメディア」「テレビは偶発性を帯びた媒体」と評した上で、「偶然見た番組が視聴者を魅了する可能性を秘めている」「テレビで連続放送する事で「出会い」の機会を作り出す」と語り、能動的に視聴する傾向が強いインターネット番組との大きな違いを主張している[3]。
脚注
注釈
^ 特にテレビ大阪の場合、関西圏の主要政令指定都市である神戸市や京都市でも受信困難な地域が多数ある。
出典
^ 日テレが、Hulu買収で仕掛ける「動画革命」船越雅史・コンテンツ事業部長に聞く(上)(2/4) 東洋経済オンライン 2014年3月14日、2015年4月9日閲覧。
^ なぜテレビ東京系は広島や仙台で視聴できないのか exciteコネタ 2015年12月26日、同31日閲覧。
^ 渡辺由美子の「誰がためにアニメは生まれる」 ― 第25回「まどマギ」「タイバニ」テレビ局から見たヒットの背景【前編】(3/6) ASCII.jp 2012年3月19日、2015年4月20日閲覧。
関連項目
テレビコマーシャル (CM) - 民間放送局の収入源- 偶像崇拝
- 長寿番組の一覧
- 全日本テレビ番組製作者連盟
- 視聴者
- 視聴者参加型番組