巨乳







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巨乳(きょにゅう)とは、女性の乳房が大きいこと。また、その女性。[1]




目次





  • 1 概要


  • 2 来歴


  • 3 言葉としての巨乳


  • 4 問題点


  • 5 脚注

    • 5.1 注釈


    • 5.2 出典



  • 6 参考文献


  • 7 関連項目




概要



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膨らんでいない(成長していない)バスト(乳房のタナー段階I)が初経の前後約4年間で膨らんで(成長して)(乳房のタナー段階II前半から乳首が、II後半から乳輪周辺が、IIIからバスト全体が膨らみ始める(成長し始める))大人のバスト(乳房のタナー段階V)になり[2]、妊娠中から出産直後にかけても膨らんだり、刺激を受けたりすると多少の変化がある
[3]が、どの程度大きく膨らんで(成長して)巨乳と感じるかは、主観的なものが大きく、使用者によってまちまちな部分が多い。しかし、集合的にはバストがどの程度大きく膨らんで(成長して)巨乳と感じるかどうかを捉えることは可能である。マイナビウーマンの調べでは男女ともDカップ以上から巨乳だと思う人が多い[4]。同じく、マイナビウーマンの調べで巨乳だと感じるブラジャーのカップはEカップ以上と答えた人が多かった[5]。巨乳フェチ作家の鏡裕之は、ブラジャーで言うとE70以上が巨乳、G75以上が爆乳、M70以上が超乳と定義している[要出典]


下着メーカーの行った調査では乳房の大きな女性が増えてきているという[6]。例えばトリンプの調査では、1980年ではAカップが60%程、Dカップ以上は4.5%であった。しかし、2004年では30%近くがDカップ以上、2011年では41.5%がDカップ以上(Eカップ以上は約20%)だという。4.5%から41%への変化は、日本のブラジャー表示の基準変更や女性の胸に対する意識の変化(胸の大きさを強調することを羞恥とせず、むしろ積極的に誇示する者が増えた[要出典])などでは説明できない。巨乳女性の増加(海外のブラで言うDカップ以上の比率の増加)は世界的に進行しており、フランスでも中国でも、巨乳女性の増加はデータで見て取れる。


類語として、一般女性と比べ極端に膨らんだ(成長した)バストを爆乳(ばくにゅう)や超乳(ちょうにゅう)や魔乳(まにゅう)、形の美しいバストを美乳(びにゅう)、あまり膨らんでいない(あまり成長していない)バストを貧乳(ひんにゅう)や微乳(びにゅう)や無乳(むにゅう、ないちち)と呼ぶ場合がある。極乳という表現もAVなどで使われたが、あまり定着していない。鏡裕之の小説では弾乳や砲乳という表現が使われている。


また主に女性タレントやグラビアアイドルの巨乳を形容するのに、スイカップ(古瀬絵理)などといった語が用いられることもある。ちなみに、スイカにあたる英語watermelonは、俗語で爆乳のことである。


※トリンプの日本法人が行ったトリンプ「ボディサイズの理想と現実アンケート(2005)」によると、胸のボリュームを出したいと答えた女性が34%だったのに対して、ボリュームを抑えたいと答えた人は5%となっている。


※日本人の女性の平均カップサイズはトリンプ調査によると以下のように推移している[6][7]。ただし、カップサイズは不変の客観基準とは言えない部分がある。2000年代頃からのもの程、かつてより大きめに表記されている傾向があったり、同時代で同じカップサイズでもメーカーによってカップ容量が違ったりする場合がある。したがって、たとえば30%という数値が本当に30%なのかという点については、絶対に30%であるとは言えない部分がある。それでも全体の傾向を把握する参考にはなる。なお、海外でもカップサイズの調査が行われているが、日本のDカップと海外のDカップはカップ容量が違う場合が多い。特にイギリスとアメリカのブラジャーサイズについては計算方式も異なっている。イギリスやアメリカのブラジャーのDカップは、日本ではEカップに相当する。




年代別 バストサイズの変化


































































調査年AカップBカップCカップDカップEカップFカップGカップ

1980年(昭和55年)
58.6%25.2%11.7%4.5%---

1990年(平成2年)
32.3%30.5%21.4%10.0%5.6%0.2%-

1992年(平成4年)
25.9%28.3%24.1%12.8%7.8%1.1%-

1996年(平成8年)
23.8%34.2%23.9%11.7%4.4%1.8%0.2%

2004年(平成16年)
10.2%27.8%27.8%21.5%10.0%2.1%0.6%

2011年(平成23年)
8.0%23.8%26.7%22.0%12.8%4.8%1.9%

2014年(平成26年)
5.3%20.5%26.3%24.1%16.2%6.0%1.6%


来歴



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女性の豊かな乳房の魅力を発見したのは、古代ギリシア以前と、ネーデルラントの全盛期、そして20世紀の米国である。古代においては豊満な乳房は豊穣のシンボルとして希求された。クレタ文明でも、乳房の豊穣さを強調した女神像が発見されている。古代エジプトでは、ホルスはイシスから授乳を受けている。だが、古代ギリシアでは乳房の豊穣さは必ずしも評価されず、古代ローマでも、巨乳女性が乳房を小さくしようとしていたことが記録されている。その後、ヨーロッパはキリスト教的世界観の下に入り、Cカップくらいが美しい乳房としてもてはやされた。大きな乳房は上流階級の間では評価されなかったとされる。ルネサンスで、上流階級の間でも乳房のエロス的側面が評価されるようになったが、まだ巨乳は評価されていなかった。巨乳の再評価が起きるのはネーデルラントがヨーロッパの覇権を握った時である[8]


「巨乳」という言葉が登場するまでは、同様な乳房の大きさを示す言葉として「ボイン」、「デカパイ[9]という言葉が使われていた。1960年代前半頃より成人向け雑誌にてその表現が散見されていたが、一般に広く知られるようになったのは、1967年に大橋巨泉がテレビ番組「11PM」にて、朝丘雪路の乳房の大きさをボインと表現し、転じて朝丘をボインちゃんというあだ名で呼び始めたのがきっかけである[10]。「ボイン」は「ヒッピー」などと共にその年の流行語となった。また、1969年に月亭可朝が「嘆きのボイン」を発表しヒットしたこともあり、ボインという呼称が定着した。ボインは 1970年代には小島功の『ヒゲとボイン』のように漫画のタイトルにもなり、1980年代に入っても人気アニメ『まいっちんぐマチコ先生』で「ボインタッチ」の語が使われた。


2010年以降になると、造語である「巨乳」という語への置き換えが進み、2015年になると、俗語としての「ボイン」は事実上の死語となった。2017年現在、俗語としての「ボイン」を用いるのは、1960年代を知る中高年層以上の一部の者である。


アイドル界においては長らく「豊満な胸」をタブー視していたが、1970年代後期に榊原郁恵が「健康的なお色気」という形で「アイドル性」との両立を果たし、その後のいわゆる「巨乳アイドル(巨乳タレント)」の先駆けとなった。


「巨乳」という言葉は、1985年6月に日本で劇場公開されたアメリカの成人映画"Raw Talent"(1984年製作、監督ラリー・レヴィーン)の邦題『マシュマロ・ウェーブ/巨乳』に使われたのが一般に向けての最初の使用例であると見られる。1985年12月には、ラス・メイヤー監督作の"Beneath The Valley of The Ultra-Vixens"(1979年製作)が『ウルトラ・ビクセン/大巨乳たち』の邦題で公開された(後に『ウルトラ・ヴィクセン』に改題)。


日本においては1980年代後半[9]から「巨乳」との言葉が用いられだした。当時、豊満なバストを持つ女優やAV女優に対して「Dカップ」「Eカップ」「Fカップ」といったバストサイズによる表現が好んで用いられた。日本製作の映像作品のタイトルにおける初期の使用例としては、1986年4月に発売されたアダルトビデオ『SM巨乳奴隷』(STUDIO 418、主演:吉沢まどか)や、1986年8月に成人映画・アダルトビデオとして同時公開された『巨乳』(新東宝映画、監督細山智明、主演菊池えり)などがある。1987年7月10日付の読売新聞朝刊は、女性解放団体「行動する女たちの会」が、「巨乳」などの性的用語が氾濫する夕刊紙をシンポジウムにおいて糾弾したと報じている。


「巨乳」という言葉がより一般レベルで定着したのは、AV女優界では松坂季実子(1989年2月デビュー)の登場によるところが大きい。発売元のダイヤモンド映像が毎月1日を「巨乳の日」と名づけて出演作をリリースし、これが爆発的なヒットとなったのに加え、松坂自身がテレビのバラエティ番組や雑誌などの一般向けメディアにも数多く出演した[要出典]。一般の芸能界では1990年代初頭にかとうれいこ、細川ふみえらが人気を博し、AVから縁遠い少年や女性の間にも「巨乳」という言葉が浸透した。



言葉としての巨乳


1993年には「爆乳」と言う言葉が派生、さらに1990年代後半、杉作J太郎が「貧乳」と言う言葉を用いだした[9]。スラングとしては「ホルスタイン」などがある。


また風俗史研究者である井上章一は、従来は「-乳」と言えば牛乳、母乳など液体の乳状のものを差していたところ[* 1]、「-乳」と言った語によって乳房の形状、状態を表す熟語となったことは、日本人にとっての言語感覚の転機となったとも言い得る、としている[* 2][9]



問題点



  • バストサイズ自体の厳密に正確な計測は難しい(ブラジャーの項を参照)。それは一日の時間帯や時季、計測時点の呼吸の仕方でも変化するためである。

  • 巨乳の女性では「肩こり」に悩む人も多い。ただし、巨乳でも肩が凝らない人、貧乳でも肩が凝る人がいる為、巨乳と「肩こり」の因果関係は断言できるものではない。なお、肩こりはサイズに関係なく着用しているブラジャーのサイズが正しくないときに起きやすい。

  • 巨乳であるために健康上のリスクを6個抱えることになる[11]

  • 一部、男性の場合女性化乳房による乳腺の異常発達で胸部が肥大化することもありメンズブラ等の着用をしないと生活上不便な場合がある。


脚注


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注釈




  1. ^ 乳-であれば乳首、乳房などが見られていたが。


  2. ^ ちなみに、井上は、今後例えば感じやすさを表して「敏乳」、固さを表して「弾乳」など、様々な熟語が誕生する可能性も示唆している。



出典




  1. ^ デジタル大辞泉


  2. ^ ワコール探検隊|「少女」から「おとな」へ約4年間で変化する成長期のバスト


  3. ^ マタニティのバストの変化


  4. ^ 男女で認識に差はあるのか!? 巨乳は何カップからだと思う?「男女共1位 Dカップ」 - マイナビウーマン2013年12月29日


  5. ^ 巨乳だと感じるブラジャーのカップ「Eカップ 34.1%」 Archived 2016年11月23日, at the Wayback Machine. - マイナビウーマン2014年1月26日

  6. ^ abこや (2006年2月8日). “日本女性のブラジャーの平均サイズは?”. Excite Bit. 2013年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月9日閲覧。


  7. ^ 女性の胸のサイズ、Aカップ率が過去最低に - Fカップが上回る | マイナビニュース


  8. ^ 『巨乳ファンタジー』購入特典「チチダス2009」

  9. ^ abcd井上 (2004)


  10. ^ 米川明彦編『日本俗語大辞典(第3版)』東京堂出版 2006年 583頁


  11. ^ 大きいほどヤバイ?巨乳の人が抱える健康上のリスク6個 1.全身の痛み 2.慢性神経痛 3.運動不足 4.皮膚トラブル 5.自尊心の低下 6.乳がんリスクの上昇 - マイナビウーマン2013年6月26日



参考文献



  • 織田祐二(2011年) 『グラビアアイドル「幻想」論』(双葉新書)


  • 井上章一他 (2004年). “巨乳”. 性の用語集 (講談社): 126. 


関連項目


  • バスト


  • フェチ - フェティシズム

  • 性的嗜好


  • 性的倒錯 - 変態性欲

  • 乳房に関するフェティシズム

  • 胸の谷間(乳房間溝)

  • 胸ポチ

  • 乳房

  • 巨尻

  • 貧乳

  • ブラジャー

  • おっぱい星人

  • グラビアアイドル


  • KNU23 - Gカップ以上で23歳以下のメンバーによって構成されるアイドルグループ。

  • 嘆きのボイン


  • ティナ・スモール - TWガール

  • 野田義治


  • イエローキャブ - 数々の巨乳アイドル・タレントを輩出している。

  • サンズエンタテインメント

  • 巨乳ハンター

  • 山おんな壁おんな

  • 胸フェティシズム

  • まいっちんぐマチコ先生

  • 思春期乳腺肥大症




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