アルストム































アルストム S.A
Alstom S.A

Alstom.svg
種類
S.A (株式会社)
市場情報
Euronext: EN
本社所在地
フランスの旗 フランス
パリ・ルヴァロワ=ペレ
設立
1928年
業種
製造業(輸送機器)
事業内容
鉄道車両および信号設備の製造、販売
代表者
Patrick Kron (会長 兼 CEO)
売上高
210億ユーロ(2010/2011)[1]
営業利益
7億64百万ユーロ(2010/2011)[1]
純利益
4億62百万ユーロ(2010/2011)[1]
総資産
300億ユーロ(March 2011)[1]
従業員数
85,225人 (March 2011)[1]
主要株主
ブイグ 30.0%
フィデリティ・インベストメンツ 6.85%
モルガン・スタンレー3.29%
ナティクシス 1.99%
外部リンク
http://www.alstom.com
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アルストム(フランス語: Alstom [alstɔm])は、フランスに本拠地を置く多国籍企業で、世界の鉄道車両の2割強のシェアを有している。本社はパリのルヴァロワ=ペレ。




目次





  • 1 会社概要

    • 1.1 シーメンスとの統合構想



  • 2 子会社の事業

    • 2.1 アルストム・パワー


    • 2.2 アルストム・グリッド


    • 2.3 アルストム・トランスポール

      • 2.3.1 主な製品


      • 2.3.2 フランス国内向け


      • 2.3.3 フランス国外向け


      • 2.3.4 開発中


      • 2.3.5 アルストムリンク式台車




  • 3 沿革


  • 4 日本法人


  • 5 関連項目


  • 6 脚注


  • 7 外部リンク




会社概要


アルストムグループの中核企業であり、上場企業(ユーロネクスト)である。おもな子会社には以下のようなものがあり、いずれも世界有数の重電メーカーである。


  • アルストム・パワー (Alstom Power)- 発電機、ボイラーなどの電力インフラを担当。

  • アルストム・グリッド (Alstom Grid) - 送電事業を担当。

  • アルストム・トランスポール (Alstom Transport) - 鉄道車両、トロリーバスなどの交通インフラを担当


シーメンスとの統合構想


2017年にアルストムはシーメンスの輸送部門(シーメンス・モビリティ)と統合し新会社の株式を折半することで両社間は覚書を交わした。社名は『シーメンス・アルストム』で本社はパリ、上場はフランス(ユーロネクスト・パリ)となり、CEOはアルストム側から。11人の取締役で6人はシーメンス側が派遣する予定[2]。中国中車の台頭に対抗する狙いがある。


2018年3月、両社は合併契約を締結。各地域での独占禁止法審査を待って年末に完了する[3]。7月13日、欧州委員会が独占禁止法抵触の可否について調査を開始[4]。7月17日、アルストムの株主は統合を承認した[5]



子会社の事業



アルストム・パワー


本社はスイスのバーデン。



アルストム・グリッド


2010年6月国営電力会社アレヴァより送電・配電部門を買収して子会社化した。この買収はアルストムだけでなく、シュナイダーエレクトリックも関わっており、送電事業をアルストムが、配電事業をシュナイダーエレクトリックが引き継ぐものである。アルストムは2004年にアレヴァに送電部門を売却しており、事実上の買い戻しである。本社はフランス・パリ近郊のラ・デファンス。



アルストム・トランスポール


ボンバルディア・トランスポーテーション、シーメンスと並ぶ御三家の一つで世界の鉄道車両の2割強のシェアを有する大企業である。車体だけでなくモータをはじめとした電装品も製造できる会社である。本社はフランス・パリ郊外のサン=トゥアン。



主な製品



フランス国内向け



  • フランス国鉄(SNCF) - TGVの全車両を含め各種機関車・客車・電車・気動車などを多数納入。


  • パリ交通公団(RATP) - 地下鉄(メトロ)、路面電車(トラム)、近郊電車(PER)の各車両。


  • リヨン交通局(TCL) - 地下鉄車両、路面電車、など。

  • 低床電車のブランド「Citadis」シリーズについてはシタディスを参照。


フランス国外向け


高速鉄道

TGVタイプの高速鉄道車両・システムを積極的に売り込んでいるほか、フィアットの鉄道部門から振り子式車両・ペンドリーノの技術を引き継いでおり、250km/h程度までの路線にはこちらも売り込んでいる。



  • イギリス国鉄 - 373形(ユーロスター用)


  • ベルギー国鉄 - PBKA型(タリス)


  • オランダ国鉄 - PBKA型(タリス)


  • ドイツ鉄道 - PBKA型(タリス)


  • スイス国鉄 - RABe503形


  • イタリア国鉄 - ETR600、ETR610など


  • ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ(NTV) - AGV


  • AVE - 100系、101系、104系、120系


  • アムトラック - アヴェリア・リバティ (Avelia Liberty) 〔2021年営業運転開始予定〕[6][7]


  • 韓国高速鉄道 - KTX-I

  • 中国高速鉄道CRH5型電車

地下鉄
  • ニューヨーク市地下鉄R160電車
路面電車
  • 超低床電車のブランド「Citadis」シリーズは、アルジェ、バルセロナ、ダブリン、メルボルンなど世界約28都市の路面電車網で導入されている。


  • チューリッヒ市交通局 - VBZ Be 5/6…ボンバルディアとの共同設計。

機関車

  • NJトランジット - PL42ACディーゼル機関車
電車・気動車
  • ドイツ鉄道 
汎用規格車両

  • Prima - セミ・オーダーメイドタイプの電気機関車、ディーゼル機関車ブランド。


  • コラディア - 電車・気動車。


  • メトロポリス - 地下鉄/メトロ用電車

客車

新交通システム


開発中



  • AGV - 次世代高速鉄道車両


アルストムリンク式台車




アルストムリンク




アルストムリンク式の台車の例


アルストムが開発した台車の軸箱支持方式は、アルストムリンク式として有名である。


この軸箱支持方式は、従来のペデスタル式(軸箱守式)台車の欠点である軸箱守と軸箱との摺動を防ぐため、軸箱を台車枠から2本のリンクによって支持するものである。同社の開発した方式では、軸距の変化を無くし、軸箱の動きを妨げないようにするため、各々のリンクを段違いに配置したワッツリンク(英語版)となっているのが特徴である。


日本では一部の大手私鉄(小田急電鉄、東武鉄道、旧営団、名古屋鉄道、阪急電鉄、京阪電気鉄道など)で1960年ごろの一時期採用されたことがあり、小田急電鉄の車両では近年(1000形車両・20000形車両)まで継続的に採用されている。


なお、日本国内における製造ライセンシーだった住友金属では、アルストム(リンク)方式とは称さず、「住友リンク方式」と称していた。



沿革


  • 1928年 - トムソン・ヒューストン社とアルザス地方のソシエテ・アルザシエンヌ・コンストリュクシオン・メカニック社が合併してアルストム(Alsthom)設立。

  • 1932年 - 電気機関車を製造していたCEF社を買収。

  • - 巨大客船ノルマンディー用に当時最高出力となるエンジンを納入。
  • 1937年 - トロリーバスを製造していたヴェトラ社を買収。

  • 1977年 - フランス北部Paluel原子力発電所に1300MWの発電機を納入。

  • 1978年 - フランスの高速鉄道TGVが開業。

  • 1986年 - フランス電力公社(EDF)より世界最大出力(当時)となる212MWのガスタービンを受注。

  • 1990年 - TGV試験車両が世界最速(当時)の515km/hを記録。

  • 1999年 - スイス・ABB社との共同出資でABB・アルストム・パワー社を設立。
    • ガスタービン事業をゼネラル・エレクトリック社に譲渡。

  • 2000年 - ABB・アルストム・パワー社のABB出資分もアルストムが買い上げる。
    • イタリア・フィアットの鉄道部門を買収。

  • 2004年 - 経営危機により政府の支援を受ける。
    • 送電・配電部門(T&D)をアレヴァに売却。

    • 世界最大(当時)の客船クイーン・メリー2を納入。


  • 2006年 - アルストム・マリン社の大半の株式を韓国・STXへ譲渡。

  • 2007年 - TGV試験車両が鉄輪式鉄道としては世界最速の574.8km/hを記録。
    • スペインの風力発電製造会社エコテクニア(現:アルストム・エコテクニア)を買収。

  • 2010年 - アレヴァから送電事業を買い戻してアルストム・グリッド社を設立。

  • 2014年 - ゼネラル・エレクトリックから169億ドルでアルストム・パワー社とアルストム・グリッド社を買収する提案を受ける[8]

  • 2015年 - アルストム・パワー社とアルストム・グリッド社の買収手続きが完了し、両社はGEパワーに統合される。


日本法人


日本法人として、ABB・アルストム・パワー株式会社、アルストム株式会社がかつて存在した(2015年、GEパワーに統合された)。



関連項目



  • ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ - 車両(AGV)を提供

  • ビッグスリー


脚注


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  1. ^ abcde“Consolidated financial statements Year ended 31 March 2011”. Alstom. 2011年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年5月4日閲覧。


  2. ^ シーメンス、アルストムと鉄道事業統合 欧州連合で中国に対抗 2017-09-27 日本経済新聞


  3. ^ シーメンスとアルストム、合併契約を締結 2018-03-27 NNA EUROPE


  4. ^ 欧州委、独シーメンス・仏アルストムの鉄道事業統合を本格調査 2018-07-14 日本経済新聞


  5. ^ (英語)Alstom shareholders approve Siemens Mobility merger 2018-07-17 レールウェイ・ガゼット・インターナショナル


  6. ^ “Alstom to provide Amtrak with its new generation of high-speed train”. Alstom (2016年8月). 2016年8月27日閲覧。


  7. ^ “Amtrak awards Northeast Corridor high speed train contract”. Railwaygazette (2016年8月26日). 2016年8月27日閲覧。


  8. ^ “GE offers $13.5 billion enterprise value to acquire Alstom Thermal, Renewables, and Grid businesses”. General Electric. 2014年4月30日閲覧。



外部リンク





  • ALSTOM(英語)(フランス語)


  • アルストムジャパン (PDF)

  • アルストム トータル イマージョン 拡張現実







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