ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル
種類 | 株式会社 |
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略称 | NISMO(ニスモ) |
本社所在地 | 日本 〒230-0053 神奈川県横浜市鶴見区大黒町6番1号 |
設立 | 1984年9月17日 |
業種 | 輸送用機器 |
法人番号 | 6010701007551 |
事業内容 | モータースポーツ用部品、車両の開発、製作及び販売 |
代表者 | 代表取締役社長兼最高経営責任者 片桐隆夫(オーテックジャパンとの兼務) |
資本金 | 4億9,480万円 |
従業員数 | 167名(2011年3月時点) |
主要株主 | 日産自動車100% |
外部リンク | http://www.nismo.co.jp/ |
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(英語:Nissan Motorsports International CO.LTD.)は、日産自動車の連結子会社でモータースポーツ向け自動車部品の設計・製造・販売、レースへの参画などを行う会社。通称・愛称はニスモ (NISMO) 。主に日産車をベースに改造を施し販売を行うほか、独自のオーダーにも対処してくれる。1984年に日産のワークス・チームの一つである大森ワークスを母体に設立された。2013年1月をもって本社を東京都品川区から神奈川県横浜市鶴見区(日産横浜工場内)に移転した。
目次
1 レース活動
1.1 全日本ツーリングカー選手権 (JTC/JTCC)
1.2 全日本ラリー選手権
1.3 全日本F3選手権
1.4 ジャパン・スーパースポーツ・セダンレース (JSS)
1.5 ル・マン24時間レース
1.6 全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権 (JSPC)
1.7 スパ・フランコルシャン24時間レース
1.8 デイトナ24時間レース
1.9 全日本GT選手権/SUPER GT (JGTC)
2 NISMOロードカー
2.1 過去の車種及びチューニング
3 製品・サービス
4 NISMOフェスティバル
5 出典
6 関連項目
7 その他
8 外部リンク
レース活動
元々日産社内のワークスチームが分社化するかたちで設立されているため、設立当初から積極的にレース活動を行っている。過去にはル・マン24時間レースなどの海外のレースや、国内レースの全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権 (JSPC) 、全日本ツーリングカー選手権 (JTC/JTCC) ・全日本GT選手権 (JGTC) →SUPER GTなどに参戦。数多くのタイトルを獲得している。
全日本ツーリングカー選手権 (JTC/JTCC)
- ※参戦した1985年~1993年まではグループA車両によるJTC、1994年~1997年は2,000cc以下の4ドア車両によるJTCCである。
1985年- No.23 R30スカイラインRSターボ 星野一義/近藤真彦/柳田春人/鈴木亜久里
- No.23 R30スカイラインRSターボ 星野一義/近藤真彦/柳田春人/鈴木亜久里
1986年- No.23 R30スカイラインRSターボ 和田孝夫/鈴木亜久里 シリーズチャンピオン獲得
- No.23 R30スカイラインRSターボ 和田孝夫/鈴木亜久里 シリーズチャンピオン獲得
1987年- No.23 R31スカイラインGTS-R 星野一義/アンデルス・オロフソン/グレン・セトン
1988年- No.23 R31スカイラインGTS-R 鈴木亜久里/アンデルス・オロフソン/都平健二
- No.23 R31スカイラインGTS-R 鈴木亜久里/アンデルス・オロフソン/都平健二
1992年- No.55 R32スカイラインGT-R アンデルス・オロフソン/木下隆之
- No.55 R32スカイラインGT-R アンデルス・オロフソン/木下隆之
1993年- No.55 R32スカイラインGT-R 鈴木利男/飯田章
- No.55 R32スカイラインGT-R 鈴木利男/飯田章
1994年- No.3 P10カストロール・プリメーラ 長谷見昌弘
- No.12 P10カルソニック・プリメーラ 星野一義
- No.31 B14ザナヴィ・サニー 飯田章
- No.32 B14ユニシアジェックス・サニー 影山正彦
- No.3 P10カストロール・プリメーラ 長谷見昌弘
1995年- No.31 B14ザナヴィ・サニー 飯田章
- No.32 B14カストロール・サニー 鈴木利男
1996年- No.23 P11ユニシアジェックス・プリメーラ 影山正彦
- No.32 B14ザナヴィ・サニー 本山哲
- ※本山哲はシーズン途中でNo.32 P11ザナヴィ・プリメーラにマシンをスイッチ
1997年- No.23 P11ザナヴィ・プリメーラ 本山哲
全日本ラリー選手権
1985年- No.29 Z31フェアレディ300ZX 神岡政夫/中原祥雅 シリーズチャンピオン獲得
- No.29 Z31フェアレディ300ZX 神岡政夫/中原祥雅 シリーズチャンピオン獲得
全日本F3選手権
1985年- No.23 ラルトRT30/日産FJ20 鈴木亜久里
- No.23 ラルトRT30/日産FJ20 鈴木亜久里
1986年- No.23 ラルトRT30/日産CA18 中川隆正
- No.23 ラルトRT30/日産CA18 中川隆正
ジャパン・スーパースポーツ・セダンレース (JSS)
1985年- No.23 S12シルビアRSターボ 近藤真彦
- No.23 S12シルビアRSターボ 近藤真彦
1986年- No.23 S12シルビアRSターボ 近藤真彦
ル・マン24時間レース
1986年~1990年はグループC車両、1995年~1998年はLMGT1クラス車両、1999年はLMP1クラス車両による参戦。
1986年- No.23 NISSAN R86V 星野一義/松本恵二/鈴木亜久里 DNF
- No.32 NISSAN R85V ジェームス・ウィーバー/長谷見昌弘/和田孝夫 16位
- No.23 NISSAN R86V 星野一義/松本恵二/鈴木亜久里 DNF
1987年- No.23 NISSAN R87E 星野一義/高橋健二/松本恵二 DNF
- No.32 NISSAN R87E 長谷見昌弘/和田孝夫/鈴木亜久里 DNF
- No.23 NISSAN R87E 星野一義/高橋健二/松本恵二 DNF
1988年- No.23 NISSAN R88C 星野一義/和田孝夫/鈴木亜久里 DNF
- No.32 NISSAN R88C アラン・グライス/マイク・ワイルズ/ウィン・パーシー 14位
- No.23 NISSAN R88C 星野一義/和田孝夫/鈴木亜久里 DNF
1989年- No.23 NISSAN R89C 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 DNF
- No.24 NISSAN R89C ジュリアン・ベイリー/マーク・ブランデル/マーティン・ドネリー DNS
- No.25 NISSAN R89C ジェフ・ブラバム/チップ・ロビンソン/アリー・ルイエンダイク DNF
- ※NO.24、25はNMEメンテナンス
- No.23 NISSAN R89C 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 DNF
1990年- No.23 NISSAN R90CP 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 5位
- No.24 NISSAN R90CK ジュリアン・ベイリー/マーク・ブランデル/ジャンフランコ・ブランカテッリ DNF
- No.25 NISSAN R90CK ケネス・アチソン/オリビエ・グルイヤール/マーティン・ドネリー DNS
- No.83 NISSAN R90CK ジェフ・ブラバム/チップ・ロビンソン/デレック・デイリー DNF
- No.84 NISSAN R90CK ボブ・アール/マイケル・ロー/スティーブ・ミレン 17位
- ※NO.24、25はNMEメンテナンス、No.83、84はNPTIメンテナンス
- No.23 NISSAN R90CP 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 5位
1995年- No.22 NISMO GT-R LM 福山英朗/粕谷俊二/近藤真彦 10位
- No.23 NISMO GT-R LM 星野一義/鈴木利男/影山正彦 DNF
- No.22 NISMO GT-R LM 福山英朗/粕谷俊二/近藤真彦 10位
1996年- No.22 NISMO GT-R LM 影山正彦/鈴木亜久里/近藤真彦 DNF
- No.23 NISMO GT-R LM 星野一義/鈴木利男/長谷見昌弘 15位
- No.22 NISMO GT-R LM 影山正彦/鈴木亜久里/近藤真彦 DNF
1997年- No.21 NISSAN R390GT1 マーティン・ブランドル/ヨルグ・ミューラー/ウェイン・テイラー DNF
- No.22 NISSAN R390GT1 リカルド・パトレーゼ/エリック・ヴァン・デ・ポール/鈴木亜久里 DNF
- No.23 NISSAN R390GT1 星野一義/エリック・コマス/影山正彦 12位
- No.21 NISSAN R390GT1 マーティン・ブランドル/ヨルグ・ミューラー/ウェイン・テイラー DNF
1998年- No.30 NISSAN R390GT1 ジョン・ニールセン/ミハエル・クルム/フランク・ラゴルス 5位
- No.31 NISSAN R390GT1 ヤン・ラマース/エリック・コマス/アンドレア・モンテルミニ 6位
- No.32 NISSAN R390GT1 星野一義/影山正彦/鈴木亜久里 3位
- No.33 NISSAN R390GT1 本山哲/黒澤琢弥/影山正美 10位
- ※NO.33はノバ・エンジニアリングメンテナンス
- No.30 NISSAN R390GT1 ジョン・ニールセン/ミハエル・クルム/フランク・ラゴルス 5位
1999年- No.21 Courage C52ニッサン ディディエ・コタズ/マルク・ホーセンス/フレドゥリク・エクブロム 8位
- No.22 NISSAN R391 ミハエル・クルム/本山哲/エリック・コマス DNF
- No.23 NISSAN R391 鈴木亜久里/エリック・ヴァン・デ・ポール/影山正美 DNS
- No.21 Courage C52ニッサン ディディエ・コタズ/マルク・ホーセンス/フレドゥリク・エクブロム 8位
全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権 (JSPC)
※参戦は全てグループC車両。
1988年- No.23 NISSAN R88C 星野一義/高橋健二
- No.32 NISSAN R88C 長谷見昌弘/鈴木亜久里
- No.23 NISSAN R88C 星野一義/高橋健二
1989年- No.23 NISSAN R89C 星野一義/鈴木利男
- No.24 NISSAN R89C 長谷見昌弘/アンデルス・オロフソン
- No.23 NISSAN R89C 星野一義/鈴木利男
1990年- No.23 NISSAN R90CP 星野一義/鈴木利男
- No.24 NISSAN R90CP 長谷見昌弘/アンデルス・オロフソン シリーズチャンピオン獲得
1991年- No.1 NISSAN R91CP 長谷見昌弘/アンデルス・オロフソン
- No.23 NISSAN R91CP 星野一義/鈴木利男 シリーズチャンピオン獲得
1992年- No.1 NISSAN R92CP 星野一義/鈴木利男 シリーズチャンピオン獲得
- No.24 NISSAN R92CP 長谷見昌弘/ジェフ・クロスノフ/影山正彦
- No.1 NISSAN R92CP 星野一義/鈴木利男 シリーズチャンピオン獲得
スパ・フランコルシャン24時間レース
※参戦はグループA車両及びグループN車両。
1991年- No.25 R32スカイラインGT-R アンデルス・オロフソン/デビッド・ブラバム/服部尚貴 優勝
- No.25 R32スカイラインGT-R アンデルス・オロフソン/デビッド・ブラバム/服部尚貴 優勝
1992年- No.1 R32スカイラインGT-R 長谷見昌弘/アンデルス・オロフソン/デビッド・ブラバム DNF
- No.1 R32スカイラインGT-R 長谷見昌弘/アンデルス・オロフソン/デビッド・ブラバム DNF
デイトナ24時間レース
- 参戦はグループC車両。ただし、タイヤはJSPCで使用していた日本のブリヂストン社製ではなく、米国・グッドイヤー社製を使用していた。また、第4のドライバーとしてアンデルス・オロフソンが走行する予定だったが、チーム事情により彼の走行は見送られている。
1992年- No.23 NISSAN R91CP 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 優勝
- No.23 NISSAN R91CP 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 優勝
全日本GT選手権/SUPER GT (JGTC)
主にGT500クラス(旧・GT1クラス)に参戦。2003年まではR32~R34型スカイラインGT-Rで参戦していたが、GT-Rの販売終了に伴い、2004年よりベース車両をZ33型フェアレディZに変更している。2007年から日産勢は伝統のツインターボエンジンに別れを告げ、あらたに同社のフーガに搭載されているVK45DEエンジンを使用している。2008年からはGT-Rの復活に合わせて、再度GT-Rでの参戦を開始した。[1]
- 1993年 GT1クラス・ドライバーズ/チームタイトル獲得
- No.2 カルソニック・GT-R 影山正彦 シリーズチャンピオン
- No.3 GT・シルビア 木下隆之/福山英朗 シリーズ2位
- 1994年
- No.2 ZEXEL・スカイライン 鈴木利男 シリーズ10位
- No.10 Johnson・スカイライン 飯田章/山田英二 シリーズ13位
- 1995年
- No.55 JOMO・R33 鈴木利男 シリーズ3位
- No.10 Johnson・スカイライン 飯田章 シリーズ9位
- 1996年
- No.2 ZEXEL・スカイライン 鈴木亜久里/福山英朗 シリーズ6位
- No.556 KURE・R33 鈴木利男/近藤真彦 シリーズ11位
- 1997年
- No.2 ZEXEL・スカイライン 鈴木亜久里/エリック・コマス シリーズ4位
- No.556 KURE・R33 影山正彦/近藤真彦 シリーズ19位
- 1998年 GT500クラス・ドライバーズ/チームタイトル獲得
- No.2 ZEXEL・スカイライン 鈴木亜久里/影山正彦 シリーズ8位
- No.23 ペンズオイル・ニスモ・GT-R エリック・コマス/影山正美 シリーズチャンピオン
- No.15 ザナヴィ・シルビア 近藤真彦/青木孝行 GT300シリーズ6位
- 1999年 GT500クラス・ドライバーズタイトル獲得
- No.1 ペンズオイル・ニスモ・GT-R エリック・コマス/本山哲 シリーズチャンピオン
- No.2 ARTA・ZEXEL・スカイライン 鈴木亜久里/ミハエル・クルム シリーズ6位
- No.15 ザナヴィ・ARTA・シルビア 土屋武士/井出有治 GT300シリーズ2位
- 2000年
- No.1 ロックタイト・ゼクセル・GT-R エリック・コマス/影山正美 シリーズ2位
- No.2 カストロール・ニスモ・GT-R 片山右京/ミハエル・クルム シリーズ8位
- 2001年 GT500クラス・チームタイトル獲得
- No.22 ザナヴィ・ヒロト・GT-R ミハエル・クルム/田中哲也 シリーズ5位
- No.23 ペンズオイル・ゼクセル・GT-R エリック・コマス/影山正美 シリーズ4位
- 2002年
- No.22 ザナヴィ・ニスモ・GT-R 本山哲/ミハエル・クルム シリーズ8位
- No.23 カストロール・ピットワーク・GT-R 影山正美/エリック・コマス シリーズ17位
- 2003年 GT500クラス・ドライバーズ/チームタイトル獲得
- No.22 モチュール・ピットワーク・GT-R リチャード・ライアン/影山正美 シリーズ3位
- No.23 ザナヴィ・ニスモ・GT-R 本山哲/ミハエル・クルム シリーズチャンピオン
- 2004年 GT500クラス・ドライバーズ/チームタイトル獲得
- No.1 ザナヴィ・ニスモ・Z 本山哲/リチャード・ライアン シリーズチャンピオン
- NO.22 モチュール・ピットワーク・Z 影山正美/ミハエル・クルム シリーズ9位
- 2005年 GT500クラス・チームタイトル獲得
- No.1 ザナヴィ・ニスモ・Z 本山哲/リチャード・ライアン シリーズ3位
- NO.22 モチュール・ピットワーク・Z ミハエル・クルム/柳田真孝 シリーズ5位
- 2006年
- No.22 モチュール・オーテック・Z ミハエル・クルム/山本左近(Rd.1~3)/リチャード・ライアン(Rd.4~9) シリーズ4位
- No.23 ザナヴィ・ニスモ・Z 本山哲/松田次生 シリーズ6位
- 2007年
- No.22 モチュール・オーテック・Z ミハエル・クルム/松田次生 シリーズ5位
- No.23 ザナヴィ・ニスモ・Z 本山哲/リチャード・ライアン シリーズ8位
- 2008年 GT500クラス・ドライバーズタイトル獲得
- No.22 モチュール・オーテック・GT-R ミハエル・クルム/柳田真孝 シリーズ7位
- No.23 ザナヴィ・ニスモ・GT-R 本山哲/ブノワ・トレルイエ シリーズチャンピオン
- 2009年
- No.1 モチュール・オーテック・GT-R 本山哲/ブノワ・トレルイエ シリーズ3位
- 2010年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 本山哲/ブノワ・トレルイエ シリーズ7位
- 2011年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 本山哲/ブノワ・トレルイエ シリーズ2位
- 2012年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 本山哲/ミハエル・クルム シリーズ8位
- 2013年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 柳田真孝/ロニー・クインタレッリ シリーズ6位
- 2014年 GT500・ドライバーズタイトル/チームタイトル獲得
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ シリーズチャンピオン
- 2015年 GT500・ドライバーズタイトル/チームタイトル獲得
- No.1 モチュール・オーテック・GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ シリーズチャンピオン
- 2016年
- No.1 モチュール・オーテック・GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ シリーズ3位
- 2017年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ シリーズ2位
- 2018年
- No.23 モチュール・オーテック・GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ シリーズ8位
NISMOロードカー
ニスモはレースでの経験・技術を活かした市販車用のパーツ類も製造・販売している。またそれらを利用して車両トータルのチューンアップを施したコンプリートカーも販売している。
2013年からは、親会社である日産との協業で「ニスモ・ブランド拡大戦略」を発表した。これまでの「メーカー直系のサード・パーティ」から「日産本体の正式なサブブランド」として位置づけを変更。ニスモの高性能を日産純正品質で保証したモデルとして開発し、順次各モデルに展開している。販売戦略も、日本国内の強化とともに本格的グローバル展開を図っている。
また2013年6月には、F1のウィリアムズチームの関連会社であるウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングとの提携を発表した。2014年より順次日産車ベースの高性能市販車を共同開発・リリースしていくとしている[1]。
2017年5月には、コンプリートカーの企画開発を、オーテックジャパンに新設した「ニスモカーズ事業部」に統合。マーケティング機能も備え、国内外のグローバル戦略の拠点となる。
NISMOバーションとしてロードカーを足回りや内外装、マフラー、ホイールのほか、グレードによっては吸排気系、コンピューター、ECMにまで手が加えられ販売されている。オーテックジャパンが一貫して架装を手掛ける。GT-R、フェアレディZ、ジューク、ノート、マーチ、リーフ、セレナ、パトロール、セントラ[2] に設定されている。
2017年11月24日に、日産がニスモのラインナップを充実させると共に、新たなるスポーティサブブランドとして「AUTECH(オーテック)」をラインナップとして展開することを発表[3]した。これにより今後は、ピュアスポーツ志向のニスモ、プレミアムスポーティー志向のオーテックの二本立てで展開していくことになる。
GT-R NISMO
フェアレディZ NISMO
ジュークNISMO RS
ノートe-POWER NISMO
マーチNISMO S
リーフNISMO
セレナNISMO
パトロールNISMO
過去の車種及びチューニング
S-tuneは各車種向けライトチューンの総称。設定車種も多岐に渡り、マーチからエルグランドまで幅広くカバーしている。R-tuneはタービン交換・ヘッドチューンも含む本格的な改造の総称。S-tuneに比べ対象車種が限定されている(スカイラインGT-Rのみ)。Z-tune車両の総合バランスを確保しつつ、「ロードゴーイングカーとして世界トップクラスの速さと耐久性」を目標に行われる、大掛かりな改造の総称。S-tune/R-tuneに比べ対象車種が更に限定されている(スカイラインR34 GT-Rのみ用意されていた)。
- NISMO 180R
1996年に発表されたB14型サニーをベースとしたコンプリートカーで、B14型サニーのJTCC参戦記念モデルとして企画された。車名は最大出力である180馬力に由来。走行可能なプロトタイプ1台のみ存在する。
未発売に終わったが、搭載されていたエンジンとミッションは更に見直され、同年発売のB14型ルキノクーペ及びN15型パルサーセリエをベースとしたAUTECH VERSION(開発・販売はオーテックジャパン)に搭載されたSR20DE改良型として発売された。青いヘッドカバーのSR20DEファインチューニング版を搭載。ニスモ製強化サスペンションと15インチのアルミホイールを装着。エクステリアにはニスモ製エアロパーツを装着。
- NISMO 270R
S14型シルビアK's(前期型)をベースとした市販コンプリートカー第一弾で、ニスモ創立15周年記念モデルとして企画された。車名は最大出力である270馬力に由来。車両開発にはレーシングドライバーの木下隆之が関与していた。ボディカラーはスーパーブラック (#KH3) のみ。限定30台で販売されたが、実際には32台を生産した。現在は販売を終了している。
ノーマルで220馬力を発生するSR20DETを更にチューニングして搭載。ニスモ製強化サスペンションと16インチアルミホイールを装着。ニスモ製エアロパーツを装着。リアサイドのストロボタイプの車名入りストライプが特徴。
- NISMO GT-R LM
1995年、日産がR33型スカイラインGT-Rでル・マン24時間耐久レース参戦のために、1台のみ製作されたロードゴーイングマシンである。当時、ル・マン24時間耐久レースの規定により、必ず1台以上ベース車両を登録しなければならなかったため、ホモロゲーション取得用の一台のみ製造され、イギリスで登録された。「同一車種の中に4ドアが存在する車両はエントリーから除外する」という規定をクリアするために独立車種として製作されたということもあり、BCNR33 GT-Rでありながら「スカイラインを名乗らないGT-R」となっている。
RB26DETTをベースに、総排気量を2,800ccに拡大。他に排気系などを変更し、約300psを発揮する。4WDシステムは撤去され、FRに改造されている。サスペンションはマルチリンク方式からダブルウィッシュボーン方式に変更された。前後のトレッドもレース仕様と同様に大幅な拡大が行われている。ル・マン出場用フルエアロ。ボディカラーは暗い半光沢シルバー(カラーコード不明)。テールライトなど灯火類はイギリス国内の法規定に準拠したものを採用。前後ホイールハウスも拡大されている。以前はプリンス&スカイラインミュウジアムや、ニスモのイベント等で展示されていたが、現在この車両は日産の座間記念車庫に保管されている。
- NISMO 400R
R33型スカイラインGT-Rをベースとした市販コンプリートカー第二弾。車名は最大出力である400psに由来。販売価格1,200万円、限定99台で発売、実際には55台を生産した。現在は生産を終了している。
日産で初めてディスチャージヘッドランプを装着した車両である。装着されていたパーツの一部は、のちにR33型GT-R用等として市販された。またブレーキランプの点灯動作も変更され、ノーマルのR33型スカイラインGT-Rがブレーキを踏むと外側の2個だけが点灯する(内側の2個はヘッドライトと連動)のに対し、400RはR32型スカイラインGT-R同様ブレーキを踏むと4個同時に点灯した。
2ドアクーペベースのほかに、4ドアのGT-Rオーテックバージョン40thアニバーサリー(BCNR33改)ベースのものが極少数存在した。
RB26DETTをベースに、日産工機 (REINIK) 製ストロークアップクランク使用により2,800cc化し、N1仕様メタル製大型タービン装着やインタークーラーの大型化、メタルヘッドガスケット装着、専用ECUへの変更等のチューニングを施した専用エンジン「RB-X GT2」を搭載。オイルクーラーを水冷式から空冷式に改め、冷却性能をアップするなど、内部から周辺パーツまで大きく手が入れられていた。公称スペックは最大出力400ps/6,800rpm・最大トルク47.8kgm/4,400rpmだった(ただし、実測449psの個体も存在していた)。
フロントのホイールオフセット変更、ビルシュタイン社製サスペンション装着、強化ブッシュの採用、ホイールが9JJ・17インチから10JJ・18インチ(タイヤは275/35R18サイズ)へ変更されるなど、出力の大幅アップに耐えられるよう強化されていた。ブレーキパッドはニスモ製強化タイプを装着。カーボン製プロペラシャフトとツインプレートクラッチを装着。専用のGTカータイプ(空気穴付き)ボンネットを装着。また、円形のオーバーフェンダーを装着し、車幅を左右方向にそれぞれ50mmずつ拡大していた。ニスモ製エアロパーツを標準で装着。また、エンブレムには専用の400Rオーナメントが使用されていた。専用の400Rロゴ入り320km/hメーターを装着。ニスモのネーム刺繍付GT-Rタイプモノフォルムシートが装着され、それに合わせてリアシートや内装生地が変更されていた。
- NISMO R34GT-R Z-tune
R34型スカイラインGT-R V-Specをベースとした市販コンプリートカー。ニスモ創立20周年アニバーサリー記念モデルである。販売価格1,774.5万円、限定20台で実際には19台が生産、販売された。現在は生産を終了している。
ニスモが厳選した程度の良い中古車を使用し、エンジン本体は勿論、ボディをフルストリップ化した後、各所を補強するというレース車両同様の製作工程を熟練工によるハンドメイドで行っていたスペシャルモデルである。
購入後1年又は購入後走行距離1万kmの保障が付いていた。
また、オーナー車の持ち込みコンプリートカー製作(パーツコンバージョン・1,312.5万円)も行っていた。ただし、カラーはベース車両のままでハードコートもされなくなる。また、ミッドナイトパープル色は受付されなかった。しかし、オーナーの強い希望により、ミッドナイトパープルIIIが1台のみ生産されている。ミレニアムジェイトも1台生産された。
この車には、ニスモフェスティバルなどでお目に掛かる事ができる。ニスモフェスティバル2005では、Z-tuneのパレードが行われた。生産が19台に留まった原因は、基準値に達するボディが入手できなくなった事が原因とされている(カーボンを貼り付ける補強は、歪み、撓みが有ると装着できないためである。)
RB26DETTをベースに2,800ccまで排気量をアップ。GTタイプのエンジンブロック、クランクシャフト、コンロッドと専用のカムシャフト、ピストン、インテークコレクター、IHI社製ボールベアリング式ターボチャージャー、ECU等が装着され、各部を研磨・バランス取りされたパーツで組まれたRB26DETT改 Z2エンジンを搭載していた。公称スペックは最大出力368kW (500ps) ・最大トルク540Nm (55kgm) 以上だった。マフラーにはチタン製が装着されていた。また、空冷式ツインオイルクーラーやアルミ製大型ラジエター、大型インタークーラーを装着し、冷却性能もアップされている(ちなみに、RB26DETT改Z-tuneには、大きく分けて開発初期のテスト用「Z1」と市販車用「Z2」の2つの仕様が存在する)。
RB26DETT改 Z2エンジンは、製作された20機全てにシリアルナンバーが設定されており、ニスモが将来に渡ってデータ管理することを約束している。
ドア開口部をスポット溶接増しし、一部パネルをドライカーボン(CFRP製)接着貼込みにより補強。また、CFRP製のフロントバンパー、フロントブリスターフェンダー(片側15mm拡大)、アウトレット付きボンネット等のエアロダイナミクスパーツを装着し、軽量・高剛性化が図られた。これにより、サーキットでの過大な入力にも対処している。SACHS社製の専用車高調整式サスペンションを装着。ブレーキは前後ブレンボ社製の専用強化品が採用され、フロントにモノブロック6ピストンキャリパーと同社製φ365mmの2ピースベンチレーテッドディスク、リアに4ピストンキャリパーとKIRYU社製φ355mm1ピースベンチレーテッドディスク の組み合わせで装着されていた。タイヤはブリヂストン製ポテンザシリーズの265/35R18サイズを採用。組み合わされるホイールにはRAYS社と共同開発した軽量鍛造アルミホイール「LM GT4 GT500モデル」の専用サイズ(18インチ9.5J・オフセット+5)だった。カーボン製プロペラシャフト(CFRP製)とデフオイルクーラー、SUPERCOPPERMIXツインプレートクラッチを装着(デフクーラー装着のためリアアンダーディフューザーは装着されていない)。CFRP製ニスモエアロパーツ、リアの円形オーバーフェンダー、LEDタイプのリアコンビネーションランプ、専用エンブレムとプレートを装着。専用ボディーカラー(シルバー#KY0)に全塗装されている。本皮とアルカンターラとのコンビネーションタイプレザーシート、専用ドア/サイドトリム、320 km/hフルスケールのホワイトメーター、データロガー&ラップタイム計測機能等付マルチファンクションディスプレイ (MFD) 、SRSエアバッグ付き3本スポークステアリングを装着。オーナーの希望でブラックメーターを装着した固体も存在した。
- NISMO MARCH S-tune COMPLETE
K12型マーチのマイナーチェンジ前の3/5ドア12Cベースの市販コンプリートカー。1200ccのプレミアムガソリン仕様・スポーツリセッティングエンジンを搭載していた。ワンメイクレース「マーチカップ」出場車両をイメージして企画された。CR12DEに専用キャタライザーとエギゾーストシステムを採用。点火時期、混合比、吸気カム角度等をプレミアムガソリン仕様にリセッティングしたECUを搭載し、低中速域のトルクアップと高回転域のパワー感をアップさせている。スペックは最大出力66kW (90ps) /5,600rpm・最大トルク121Nm (12.3kgm) /3,200rpmだった。ニスモ製S-tuneサスペンションを装着。15インチアルミホイール(ニスモMM-8)に185/55R15 81Vサイズのブリヂストン社製ポテンザGIIIをタイヤ銘柄指定で装着していた。 ニスモ製フロントアンダースポイラー、サイドデフレクター、ルーフスポイラー、ブラックフロントグリル、スモークタイプフロントウインカー、スモークタイプリアコンビネーションランプを装着。また、専用エンブレムも装着していた。 専用220km/hフルスケールコンビメーターを装着。販売価格162.5~173.0万円。限定ではなく、ニスモエキスパートショップ及び同スポーツショップでの取り扱い車両だった。現在は生産を終了している。
- NISMO FAIRLADY Z S-tune GT
Z33型フェアレディZの限定車「Type E」ベースの市販コンプリートカー。2004年、全日本GT選手権 (JGTC) GT500クラスに参戦するにあたり、より戦闘力の高いレースカーにするためにベース車両のボディ形状をロングノーズ、ロングテール化したホモロゲート用期間限定販売車「Type E」に、サイドスカート、リアウイング等のニスモ製パーツを組み込んだモデル (UA-Z33) 。GT500クラス出場車両をイメージして企画された。
VQ35DEに専用カムシャフト、バルブスプリング、コンロッドボルト、エンECM等を組み込んだファインチューニング版、VQ35DE S1仕様を搭載。スペックは最大出力221kW (300ps) /6,400rpm・最大トルク363Nm (37.0kgm) /4,400rpmだった。排気システムも見直され、スポーツキャタライザーとロングテール車専用のヴェルディナマフラーを採用していた。ニスモ製S-tuneサスペンションを装着。また、ブレーキにブレンボ社製アルミ対向型キャリパーと355mmの大径ディスクローターを組み合わせ、S-tuneブレーキパッドと合わせて制動力をアップしていた。19インチの鍛造アルミホイール(RAYS製LM GT4)にブリヂストン製ポテンザS-03 Pole Positionをタイヤ銘柄指定で装着していた。ベース車の専用ロングノーズ、ロングテール、サイドフィニッシャーに加えて、ニスモ製サイドスカートと角度調整式リアウイングを装着。アルカンターラ生地の専用バケットタイプスポーツシート、300 km/hフルスケールコンビメーター、アルミ製キッキングプレート、ロゴ入りアルミプレート付きフロアマットなどを装着。販売価格682.5万円。台数限定ではなく、ニスモエキスパートショップ及び同スポーツショップでの限定期間受注取り扱い車両だった。現在は生産を終了している。
- GT-R NISMO CLUBSPORTS Package
2008年、ニスモは日産との共同開発でGT-RとGT-R スペックVとの中間のグレードにあたるGT-Rクラブスポーツパッケージを発売した。競技専用車両・部品のみを開発・販売しているニスモが直接ロードカーを販売するのは異例のことである。クラブスポーツパッケージには専用のサスペンション、タイヤ、ホイール、カーボンバケットシート、チタンエキゾーストシステム、リアディフューザーが用意される。すべて装備すると価格は546万円となる(GT-R本体車両価格は除く)
- フェアレディZ Z-tune
2003年、nismoはポリフォニー・デジタルのゲーム、グランツーリスモシリーズとコラボして、至高のロードゴーイングカーを生み出した。
前述の通り、Z-tuneはR34にのみ存在するので、架空の車両といえる。
製品・サービス
NISMOブランドを冠した自動車部品・自動車関連アクセサリー・グッズを発売している他、エンジンやミッション・足回りのチューニング作業や、エンジンのコンディションを新車状態に近づけるセッティング作業などのサービスメニューの提供、製造廃止により供給されなくなっていた旧型車の純正部品の復刻生産を柱とする「NISMOヘリテージパーツ」[4]の販売を行う。
NISMOフェスティバル
毎年一回(11月下旬または12月上旬)、ファン感謝デーとして「NISMOフェスティバル」を開催している(2012年は上述の本社移転作業に伴い、開催中止)。歴代のレーシングカー等が実際に走行するほか、ガレージセール、限定グッズ販売、Zチューニングカーバトル、マーチカップ、歴代レーシングカー全開バトル、歴代NISMOコンプリートカーパレード等が行われている。NISMOフェスティバル2005ではR380、R381、R382に加え、トヨタ・ニュー7がデモ走行を行い、1960年代の日本グランプリに参加していたプロトタイプレーシングカーが揃い踏みした。NISMOフェスティバル2006では、「幻のマシン」といわれたR383が初めて一般の観客の前に登場し、長谷見昌弘がドライブした。
NISMOフェスティバル2007では、新型日産・GT-Rのテストカーと、スーパー耐久仕様フェアレディZと0‐200加速、ブレーキ制動力対決が行われた、他にも、2008年からSUPER GTに参戦予定のGT-R(GT500仕様)が走行した。
出典
^ F1のウイリアムズとニスモが技術提携を発表! 協力して日産車ベースの高性能モデル開発へ! - autoblog日本版・2013年6月28日
^ パトロールは日本国外で販売されている大型SUV、セントラは北米で販売されるセダンで、日本ではシルフィとして販売される。
^ “日産自動車、日本国内の「NISMO」ロードカーラインナップの拡充と、新たなスポーティーサブブランド「AUTECH」の投入を発表” (プレスリリース), 日産自動車, (2017年11月24日), https://newsroom.nissan-global.com/releases/171124-01-j 2017年11月27日閲覧。
^ 再生産が困難な部品については純正部品の図面を基にしたNISMOによる同等品の生産、リビルド品の提供やオーバーホール、NISMOチューニングパーツでの代用の提案など、あらゆる角度・方策から旧型車のコンディション維持をサポートするプログラム。2017年12月より、先ずR32型スカイラインGT-Rを対象に供給を開始した。なお、復刻生産される部品の部品番号はNISMOによって新たに採番されている。
関連項目
- 難波靖治
- 林義正
- 渡邉衡三
- 水野和敏
その他
スーパー戦隊シリーズの『炎神戦隊ゴーオンジャー』では、ゴーオンレッドが加入前に所属していたレーシングチームのテスト走行シーンに、XANAVIモチュールNISMOZが当時所属していた本山哲選手とともに登場した。
外部リンク
- NISMO
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