ヤマル半島
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ヤマル半島(ロシア語: полуо́стров Яма́л パルオーストラフ・イマール)は、ロシア連邦・シベリアのヤマロ・ネネツ自治管区にある半島である。
長さは約700km。
西はカラ海に面し、東のオビ湾を挟んでギダン半島に向かい合う。
北はマリーギナ海峡、パガ湾を挟んでベルイ島と隣接している。
「ヤマル」はネネツ語で「世界の果て」を意味する。
北極圏にあるヤマル半島の大部分は永久凍土に覆われており、地質学的には1万年未満の非常に若い地域である。
伝統的で大規模なトナカイの遊牧が、ロシア連邦内では最もよく維持されている地域である。
数千人のネネツ人やハンティ人が約50万匹のトナカイを飼育している。
また、数多くの種類の渡り鳥が生息する地域でもある。
天然ガス開発
ヤマル半島にはロシアで最大量の天然ガスが埋蔵されている。
ロシアの巨大ガス企業ガスプロムにより、ボヴァネンコフスコー石油ガス田(露: Бованенковское нефтегазоконденсатное месторождение、英: Bovanenkovskoe oil and gas field)を開発する「ヤマル計画」が計画されているが、伝統的なトナカイの遊牧に重大な影響が心配されている。
実際の天然ガス採掘は2017年、ノヴァテクと仏トタル、中国石油天然気(ペトロチャイナ)により開始され、12月8日に最初の液化天然ガス(LNG)がタンカーに積み込まれた。
記念式典にはウラジミール・プーチン大統領も出席した。
当初は年産550万tで、2019年までに1650万tへの増産を目指す[1]。
LNGは砕氷タンカーなどにより主にアジアへ輸出される予定である[2]。
2017年3月には、半島東部に建設されたサベッタ港に、新造された砕氷タンカー「クリストフ・ドマージュリー号」が初入港していた[3]。
ヤマルからのLNG積出船としてはこのほか、商船三井などが発注していた「ウラジミール・ルサノフ号」が投入される[4]。
脚注
^ ロシア、北極圏でLNG生産開始 19年に生産量3倍に『日本経済新聞』夕刊2017年12月11日
^ 「北極圏でLNG開発急ぐ/ロシア 年内開始、年産1650万トン」『日経産業新聞』2017年5月18日
^ 「【新興国ABC】北極海航路に新型LNG船」『日経産業新聞』2017年5月30日
^ ヤマルLNGプロジェクト向け新造砕氷LNG船“VLADIMIR RUSANOV”と命名~世界初の砕氷LNG船プロジェクト 当社第一船 新たなマイルストーンに~商船三井プレスリリース(2017年12月22日)
関連項目
- ヤマル地区