リカット
リカットは、アルバムに一度収録された楽曲を後からシングルカットすること。そのシングルをリカットシングル、または後発シングルと言う。
おおむね日本国内で使われる言葉であり、また日本国外ではシングルに対するビジネス方針が異なるため(シングルの項目を参照)、本項では日本におけるリカットのみについて記述する。
目次
1 概要
2 ヒットした主なリカットシングル(カップリング曲含む)
3 脚注
4 関連項目
概要
アルバムの宣伝として売られるシングルという意味では、アルバムの直前に発売される先行シングルも同じだが、先行シングルがアルバムの初動売上を左右するのに対し、リカットシングルはアルバムがあまり売上を伸ばせなかった場合、いわゆるテコ入れとして効果的な戦略とされる。急遽リカットが決定されることもあれば、アルバム発売前からリカットが決定し、アルバムと同時にシングル発売の宣伝が行なわれることもある。
1970年代から1980年代初頭までは、アルバムの発売間隔が4ヶ月から6ヶ月だったことも珍しくなく、前作からのリカットシングルを新作アルバムと同時に発売することもあった[1]。また、この頃はタイアップが付いてもあえてリカットせず、そのままアルバムの売り上げを伸ばすという戦略を取るミュージシャンもいた。
ヒットした主なリカットシングル(カップリング曲含む)
秋川雅史 - 「千の風になって」アルバム『威風
堂々』から
安室奈美恵 - 「think of me/no more tears」アルバム『break the rules』から
YMO - 「テクノポリス」アルバム『SOLID SATE SURVIVOR』から
植村花菜 - 「トイレの神様」ミニアルバム『わたしのかけらたち』から
宇多田ヒカル - 「First Love」アルバム『First Love』から- 宇多田ヒカル - 「Prisoner Of Love」アルバム『HEART STATION』から
Every Little Thing - 「Rescue me/Smile Again」アルバム『eternity』から
大沢誉志幸 - 「そして僕は途方に暮れる」アルバム『CONFUSION』から- 大沢誉志幸 - 「naive」アルバム「NAIVE」から
太田裕美 - 「木綿のハンカチーフ」アルバム『心が風邪をひいた日』から
岡村靖幸 - 「Super Girl」アルバム「DATE」から- 岡村靖幸 - 「友人のふり」アルバム『靖幸』から
尾崎豊 - 「I LOVE YOU」 アルバム『十七歳の地図』から- 尾崎豊 - 「OH MY LITTLE GIRL」アルバム『十七歳の地図』から
オフコース - 「生まれ来る子供たちのために」アルバム「Three and Two」から- オフコース - 「言葉にできない」アルバム『Over』から
海援隊 - 「母に捧げるバラード」アルバム「望郷篇」から
かぐや姫 - 「神田川」アルバム『かぐや姫さあど』から
KATSUMI - 「危険な女神」アルバム「SHINING」から
加藤登紀子 - 「知床旅情」アルバム『日本哀歌集』から
角松敏生 - 「サンタが泣いた日」「THE LOST LOVE」アルバム「TEARS BALLAD」から- 角松敏生 - 「君を二度とはなさない」アルバム「あるがままに」から
華原朋美 - 「LOVE BRACE (曲)」アルバム「LOVE BRACE」から- 華原朋美 - 「YOU DON'T GIVE UP」アルバム「storytelling」から
KAN - 「愛は勝つ」アルバム『野球選手が夢だった。』から
久保田利伸 - 「雨音」アルバム「PARALLEL WORLD I "KUBOJAH"」から- 久保田利伸 - 「Always Remain」アルバム「As One」から
- 久保田利伸 - 「Dance If YOU Want It」「Indigo Waltz」「High Roller」アルバム「Such A Funky Thang!」から[2]
倉木麻衣 - 「Can't forget your love/PERFECT CRIME -Single Edit-」アルバム『Perfect Crime』から
GLAY - 「HAPPINESS -WINTER MIX-」アルバム『HEAVY GAUGE』から
小泉今日子 - 「学園天国」アルバム『ナツメロ』から
小比類巻かほる - 「I'm Here」アルバム「I'm Here」から- 小比類巻かほる - 「TOGETHER」アルバム「SO REAL」から
米米CLUB - 「浪漫飛行/ジェットストリーム浪漫飛行」アルバム『KOMEGUNY』から
THE BLUE HEARTS - 「青空」 「ラブレター」アルバム『TRAIN-TRAIN』から
沢田研二 - 「TOKIO」アルバム『TOKIO』から
沢田知可子 - 「会いたい」アルバム『I MISS YOU』から
THE ALFEE - 「1月の雨を忘れない」アルバム『U.K. Breakfast』から
Sing Like Talking - 「RISE」アルバム「Humanity」から- Sing Like Talking - 「風に抱かれて」アルバム「togetherness」から
鈴木聖美 with Rats&Star - 「ロンリー・チャップリン」「TAXI」アルバム「WOMAN」から
鈴木雅之 - 「Guilty」アルバム「Radio Days」から- 鈴木雅之 - 「私の願い」アルバム「Dear Tears」から
- 鈴木雅之 - 「渋谷で5時」アルバム「PERFUME」から(シングル「違う、そうじゃない」のカップリング曲)
スターダストレビュー - 「今夜だけきっと」アルバム「VOICE」から- スターダストレビュー - 「追憶」アルバム「Brightese!」から
- スターダストレビュー - 「木蘭の涙」アルバム「SOLA」から
スピッツ - 「夢じゃない」アルバム『Crispy!』から
SMAP - 「世界に一つだけの花」アルバム『SMAP 015/Drink! Smap!』から
チェリッシュ - 「てんとう虫のサンバ」アルバム『春のロマンス』から
CHAGE and ASKA - 「太陽と埃の中で 」アルバム『SEE YA』から- CHAGE and ASKA - 「僕はこの瞳で嘘をつく」アルバム『TREE』から
TM NETWORK - 「RESISTANCE」アルバム「humansystem」から- TM NETWORK - 「STILL LOVE HER (失われた風景)」アルバム「CAROL ~A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991~」から(「JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利)」のカップリング曲)
- TM NETWORK - 「RHYTHM RED BEAT BLACK」アルバム「RHYTHM RED」から[3]
T-BOLAN - 「離したくはない」アルバム「T-BOLAN」から
DREAMS COME TRUE - 「APPROACH」アルバム「DREAMS COME TRUE」から- DREAMS COME TRUE - 「未来予想図II」アルバム「LOVE GOES ON…」から(シングル「笑顔の行方」のカップリング曲)
とんねるず - 「迷惑でしょうが…」 アルバム『キャニオン初』から
中島みゆき - 「ファイト!」アルバム『予感』から※「空と君のあいだに」と両A面。
中西圭三 - 「非情階段」アルバム「STARTING OVER」から
爆風スランプ - 「45歳の地図(辛口生バージョン)」アルバム『I.B.W』から
浜崎あゆみ - 「kanariya」「Fly high」アルバム『LOVEppears』から- 浜崎あゆみ - 「AUDIENCE」アルバム『Duty』から
林田健司 - 「花に水やるラヴ・ソング」アルバム「RAPHLES V」から
BOØWY - 「季節が君だけを変える」 アルバム『PSYCHOPATH』から
馬渡松子 - 「ホームワークが終わらない」アルバム「逢いたし学なりがたし」から(シングル「微笑みの爆弾」のカップリング曲)
美空ひばり - 「川の流れのように」アルバム『川の流れのように〜不死鳥パートII』から
森山直太朗 - 「さくら(独唱)」ミニアルバム『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』から
山下達郎 - 「クリスマス・イブ」アルバム『MELODIES』から
遊佐未森 - 「地図をください」アルバム「空耳の丘」から
L'Arc〜en〜Ciel - 「Driver's High」アルバム『ark』から- L'Arc〜en〜Ciel - 「the Fourth Avenue Café」アルバム『True』から
渡辺美里 - 「Long Night」アルバム「Lovin' you」から- 渡辺美里 - 「Power-明日の子供-」アルバム「tokyo」から
脚注
^ 逆に、次回作アルバムの先行シングルがアルバムと同時発売になる場合もあった。
^ これらの楽曲はアルバムから分離する形で実質シングルカットされた物であり今で言うマキシシングルに該当する物だが、発売当時(1988年、1989年)はアルバム扱いとなっており、公式サイトおよびオリコンではミニアルバム(またはアルバム)として扱われている。
^ 尚、この作品ではユニット名がTMNに改名されている。
関連項目
- シングル