眠れぬ夜



眠れぬ夜」(ねむれぬよる)は、小田和正作詞・作曲による、オフコースの曲。1975年12月20日に通算7枚目のシングル、およびアルバム『ワインの匂い』の収録曲として発表された。後に西城秀樹によるカヴァーが1980年12月16日に通算36枚目のシングルとして発売され、27.1万枚を売り上げた。




目次





  • 1 概説


  • 2 オフコースによるオリジナル・シングル

    • 2.1 収録曲

      • 2.1.1 SIDE A


      • 2.1.2 SIDE B



    • 2.2 参加ミュージシャン


    • 2.3 スタッフ



  • 3 カヴァー


  • 4 西城秀樹のカヴァー・シングル

    • 4.1 収録曲


    • 4.2 この頃のできごと


    • 4.3 収録アルバム



  • 5 脚注

    • 5.1 注釈


    • 5.2 出典



  • 6 外部リンク




概説


「眠れぬ夜」は、小田が最初作った時には実はバラード調の曲だったが、レコーディングの際ミディアム・テンポのロック調にアレンジが変更された。この経緯をプロデューサーの武藤敏史は


「それまでのアルバム『僕の贈りもの』[注 1]と『この道をゆけば』[注 2]に足りなかったものは何か。それはオフコースの場合、無条件に、理屈ぬきに誰もが楽しめるような曲や、シンプルな曲が少なすぎたのではないだろうか、と僕は判断したわけである。そして『眠れぬ夜』をあのような曲調にしてしまったのだが、作者の小田君にとっては、当時それがかなり不満だったらしい。だからどちらかというと僕が強引に自分の意見を押し通してしまったといえるかもしれないが、もちろん彼らも最終的には納得してくれて、その後、オフコースのステージになくてはならない曲のひとつとして歌い続けられていることは、皆さんご存知の通りである」[1]

と振り返っている。結果として、オフコースにとって初のスマッシュ・ヒットを記録した。同曲はベスト・アルバム『SELECTION 1973-78』[注 3]にも収録された。


西城秀樹のカヴァー・シングル発売が決まった直後の1980年11月27日、札幌道新ホールで行われた“オフコースの小さな部屋”で小田が「ついでなんですが、西城秀樹君が『眠れぬ夜』をシングルにすることになって…」と話すと、会場からエェーッという非難ともとれる声が沸き起こったが、続けて「そういう、ファンの声も考慮に入れて僕が決断を下しました。で、出来上がったものを聴いたら、僕に遠慮してか、えらく地味になってました。ま、楽しみにしててください」[2]とコメントしていた。



オフコースによるオリジナル・シングル




















眠れぬ夜

オフ・コースシングル
初出アルバム『ワインの匂い』
B面
昨日への手紙
リリース
1975年12月20日
規格
EP
録音
1975年7月2日-11月6日
ジャンル
ポップス
ロック
フォーク
時間
3分16秒(眠れぬ夜)
3分5秒(昨日への手紙)
レーベル
EXPRESS ⁄ 東芝EMI
EP:ETP-20214
作詞・作曲
小田和正(眠れぬ夜)
鈴木康博(昨日への手紙)
プロデュース
武藤敏史
チャート最高順位

  • 週間48位(オリコン)

  • 登場回数11回(オリコン)


オフ・コース シングル 年表





忘れ雪
(1974年)

眠れぬ夜
(1975年)

ひとりで生きてゆければ
(1976年)




ワインの匂い 収録曲

  1. 雨の降る日に

  2. 昨日への手紙

  3. 眠れぬ夜

  4. 倖せなんて

  5. ワインの匂い

  6. あれから君は

  7. 憂き世に

  8. 少年のように

  9. 雨よ激しく

  10. 愛の唄

  11. 幻想

  12. 老人のつぶやき


テンプレートを表示

「眠れぬ夜」「昨日への手紙」両曲とも、1975年12月20日に同時発売のアルバム『ワインの匂い』[注 4]からのシングルカットで、アルバム収録のものと同内容である。


「昨日への手紙」は、後に鈴木が『BeSide』[注 5]でセルフ・カヴァーした。解説で鈴木は「だいたいメロディーが出来上がるまでに一日以上はかかるのだが、この曲は一時間あまりで出来た」[3]と書いている。また、歌詞は鈴木が当初、なかなか書けなかったため、デビュー曲「群衆の中で」[注 6]を手掛けた山上路夫に依頼したが、出来上がった詞があまりにも“みじめ”な内容だったので[注 7]、鈴木が自ら歌詞を書き上げた。


ジャケットの写真は『ワインの匂い』[注 4]と同じ新宿御苑での別カット。裏面には両曲の歌詞のほか、「眠れぬ夜」の楽譜が掲載されている。



収録曲



SIDE A



  1. 眠れぬ夜 (3'16")
    作詞・作曲 : 小田和正、編曲 : オフ・コース、 歌 : オフ・コース


SIDE B



  1. 昨日への手紙 (3'05")
    作詞・作曲 : 鈴木康博、編曲 : オフ・コース、 歌 : オフ・コース


参加ミュージシャン


  • 小田和正 – Lead Vocal, Chorus, Acoustic Piano, Hammond Organ, Synthesizer

  • 鈴木康博 – Vocal, Chorus, Acoustic Guitar

  • 山口達也 – Electric Guitar

  • 三浦啓二 – Electric Bass

  • 山本博 – Drums


1975年9月22-25日 東芝EMIスタジオにて録音


スタッフ


  • プロデュース : 武藤敏史


カヴァー


























アーティスト収録作品(初出のみ)発売日生産番号
西城秀樹眠れぬ夜
1980年12月16日
EP:RHS-15
周慧敏眠れぬ夜
1995年6月25日
SCD:PODH-1260
山本潤子Slow Down
1995年9月1日
CD:SRCL-3303
the Indigoワンスモア
2006年6月7日
CD:GNCZ-1004
J-MinThe Singer
2008年11月19日
CD:AVCD-23680


西城秀樹のカヴァー・シングル












眠れぬ夜

西城秀樹シングル
初出アルバム『HIDEKI SONG BOOK』
B面
難破船
リリース
1980年12月16日
ジャンル
アイドル歌謡曲
時間
3分22秒
レーベル
RCA / RVC
チャート最高順位

  • 10位(オリコン)

  • 1981年度年間52位(オリコン)

  • 3位(ザ・ベストテン)

  • 1981年上半期14位(ザ・ベストテン)

  • 1981年年間39位(ザ・ベストテン)


西城秀樹 シングル 年表





サンタマリアの祈り
(1980年)

眠れぬ夜
(1980年)

リトルガール
(1981年)


テンプレートを表示

西城秀樹の「眠れぬ夜」は、1980年12月16日に36枚目のシングルとして発売された。



収録曲



  1. 眠れぬ夜
    作詞・作曲:小田和正、編曲:船山基紀


  2. 難破船
    作詞:山川啓介、作曲:水谷公生、編曲:船山基紀


この頃のできごと



  • 1981年1月4-5日 - 西城秀樹は大阪・厚生年金会館にて新春コンサートを開催。


収録アルバム


  • HIDEKI SONG BOOK

  • GOLDEN☆BEST 西城秀樹


脚注



注釈




  1. ^ 『僕の贈りもの』 1973年6月5日発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-8258


  2. ^ 『この道をゆけば』 1974年5月5日発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-8293


  3. ^ 『SELECTION 1973-78』 1978年5月5日発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-80015

  4. ^ ab『ワインの匂い』 1975年12月20日発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-72123


  5. ^ 『BeSide』 1996年10月23日発売 ZIG ZAG ⁄ BMG VICTOR CD:BVCR-772


  6. ^ 「群衆の中で」 1970年4月5日発売 EXPRESS ⁄ 東芝音楽工業 EP:ETP-1224


  7. ^ 売れないミュージシャンが、かつての恋人に向かって相変わらず売れていない現状をさびしく語る歌詞だったと言われている。



出典




  1. ^ 『オフコース / Three and Two』 株式会社八曜社、1979年、235-239頁。


  2. ^ 「Best of GB」、『別冊ギターブック Off Course -Now The Time』、株式会社CBS・ソニー出版、1982年7月15日、 179-199頁。


  3. ^ (1996年) 鈴木康博『BeSide』のアルバム・ノーツ [12cmCD]. ZIG ZAG ⁄ BMG VICTOR (BVCR-772).



外部リンク



  • 眠れぬ夜 - Discography

.mw-parser-output .redirectcatnavmargin:1em auto;border-style:none;text-align:left;font-size:100%;clear:both.mw-parser-output .redirectcat ulmargin-left:0







Popular posts from this blog

Top Tejano songwriter Luis Silva dead of heart attack at 64

政党

天津地下鉄3号線