中村太地 (棋士)
中村太地 七段 | |
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2018年10月2日 第66期王座戦五番勝負第3局 対局終了後の中村太地王座(撮影当時)。 | |
名前 | 中村太地 |
生年月日 | (1988-06-01) 1988年6月1日(30歳) |
プロ入り年月日 | 2006年4月1日(17歳) |
棋士番号 | 261 |
出身地 | 東京都府中市 |
師匠 | 米長邦雄 永世棋聖 |
段位 | 七段 |
戦績 | |
タイトル獲得合計 | 1期 |
2017年10月11日現在 | |
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中村 太地(なかむら たいち、1988年6月1日 - )は、将棋棋士。米長邦雄永世棋聖門下。棋士番号は261。一般社団法人 生徒会活動支援協会の相談役を務める(2018年12月現在)[1]。東京都府中市出身。
目次
1 棋歴
2 棋風
3 人物
4 昇段履歴
5 主な成績
5.1 タイトル獲得
5.2 タイトル戦登場
5.3 一般棋戦
5.4 将棋大賞
5.5 記録
6 著書
6.1 単著
6.2 共著
6.3 監修
7 テレビ
8 脚注
9 関連項目
10 外部リンク
棋歴
幼稚園の頃に将棋を覚え、小学2年より八王子将棋クラブに通い、小学4年ごろよりプロを意識するようになる[2]。
1998年、第23回小学生将棋名人戦でベスト8(準々決勝で2学年上の戸辺誠に敗れる)。2年後の2000年、第25回の同大会では準優勝。同年、奨励会試験に合格し、入会する。
2006年春にプロ入り(四段昇段)。そのときのインタビュー[3]で自分の棋風について問われると、「無理攻めです」と笑顔で答えた。
第40期(2009年度)新人王戦で、決勝三番勝負に進出。広瀬章人との早稲田大学在学生対決[4]となったが、2連敗で敗退。
第23期(2010年度)竜王戦で6組優勝(5組昇級)。渡辺明竜王への挑戦権を争う本戦トーナメントでは、初戦で戸辺誠に敗れる。
2011年度、勝率0.8511(40勝7敗)を記録し、第39回将棋大賞の勝率1位賞を受賞。勝率8割5分以上は中原誠が1967年に記録した 0.8545(47勝8敗)以来史上2人目で、史上2位の高率[5]。なお、7敗のうち2敗は新人王戦で奨励会三段者に敗れたものである。また、同年度の第70期順位戦C級2組では10戦全勝でC級1組へ昇級。この期のC級1組への昇級者は中村を含む3名がすべて10戦全勝であり、史上初。
第83期(2012年度)棋聖戦では、森内俊之名人や佐藤康光王将のタイトル保持者[6]等を破り、挑戦者決定戦で深浦康市に勝利して、自身初のタイトル挑戦を決め、同時に六段へ昇段した。番勝負では羽生善治に3連敗でタイトル獲得ならず。第60期王座戦でも挑戦者決定戦まで勝ち上がるが、羽生に敗れた。
さらに第61期(2013年度)王座戦でも2期連続で挑戦者決定戦まで進み、郷田真隆に勝利、再び羽生への挑戦を決める。番勝負では第3局までで2勝1敗と初タイトル獲得に王手をかけたが、その後2連敗し、タイトル獲得はならなかった。
第74期(2015年度)順位戦C級1組では、9勝1敗・1位の成績でB級2組への昇級を決めた。
2017年には、第65期王座戦挑戦者決定戦で青嶋未来五段に勝利、自身3回目となる羽生王座への挑戦者に決定した。五番勝負は10月11日の第4局で中村の3勝1敗で決着し、中村は初タイトルとなる王座を獲得した。同日付で「タイトル1期獲得」により七段に昇段。
2018年は、第66期王座戦にて斎藤慎太郎の挑戦を受け、中村の2勝3敗でタイトルを失冠した。一方、第68期王将戦と第60期王位戦では予選を勝ち抜き挑戦者決定リーグに進出。王将戦のリーグ戦は1勝5敗に終わった。
棋風
プロデビュー当時は振り飛車党だったが、2007年頃から棋風を改造し、居飛車党に転向した。角換わりや横歩取りを得意とする。
人物
- 嫌いな食べ物はしいたけ。
- 幼少時の夢はFBI捜査官。
- プロデビュー当時は早稲田実業高等部に在学中で、同学年には夏の甲子園で活躍した斎藤佑樹がいた[7]。
- 早稲田実業学校高等部在学時は生徒会評議員を務め、生徒会運営に携わっていた。
- 2007年、早稲田大学政治経済学部に進学[8]。同期に女流棋士の熊倉紫野[9]。在学中、論文コンクールで優秀な成績を収め、2010年3月25日、同大学の政治経済学術院奨学金(政経スカラシップ)を授与される[10]。論文名は、「無党派層の政党好感度 政策と業績評価からのアプローチ」。田中愛治ゼミに所属し[11]、NHKアナウンサーの金子峻とはゼミの同期にあたる。
- 2008年10月、フランスのパリで行われた第21期竜王戦七番勝負第1局(渡辺明竜王対羽生善治名人)の記録係を務めた。中村による振り駒の結果は歩(表側)が4枚で渡辺の先手[12]。会場設営の際に感電する事故があり、解説で同行していた佐藤康光棋王が「もしものことがあれば私が記録係を務めます」と申し出たが大事には至らず務めを果たした。
- 2014年4月より、首都大学東京において、法学系特別講義「将棋で学ぶ法的思考・文書作成」の非常勤講師を務める[13]。
- 同姓同名(ただし名前の読みが異なる)のヴァイオリニストである中村太地と交友がある[14]。2013年頃に共通の知人から紹介され、その後、定期的に食事に行くなどしている[14]。
昇段履歴
- 2000年9月 6級 = 奨励会入会
- 2006年4月1日 四段 = プロ入り
- 2011年1月27日 五段 = 勝数規定(四段昇段後100勝)[15]
- 2012年4月26日 六段 = タイトル挑戦(第83期棋聖戦)[16]
- 2017年10月11日 七段 = タイトル1期(第65期王座)
主な成績
タイトル獲得
王座 1期(第65期)
タイトル戦登場
棋聖 1回(第83期)
王座 3回(第61期、第65期、第66期)
登場回数4回 獲得1回
一般棋戦
- 第40期(2009年度)新人王戦 準優勝
将棋大賞
- 第39回(2011年度) 勝率1位賞
- 第40回(2012年度) 敢闘賞、連勝賞
- 第41回(2013年度) 名局賞(羽生善治との第61期王座戦五番勝負第4局千日手指し直し局)
記録
- 勝率記録 0.8511(2011年度、歴代2位)[17]
著書
単著
- 速攻!ゴキゲン中飛車破り(マイナビ将棋BOOKS)(2011年9月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 978-4839939878)
- 中村太地の角換わり 最先端への道案内(マイナビ将棋BOOKS)(2014年8月、マイナビ、ISBN 978-4839953058)
共著
- 若手精鋭が現代将棋を斬る(マイナビ将棋BOOKS)(戸辺誠、村山慈明、永瀬拓矢共著、2013年5月、マイナビ、ISBN 978-4839947125)
- 勝てる将棋の考え方 新・イメージと読みの将棋観(渡辺明、郷田真隆、三浦弘行、鈴木大介、豊島将之、森内俊之、加藤一二三、永瀬拓矢共著、2016年9月、マイナビ出版、ISBN 978-4839961107)
- 先崎学&中村太地 この名局を見よ! 20世紀編(マイナビ将棋BOOKS)(先崎学共著、2018年7月、マイナビ出版、ISBN 978-4839963750)
監修
- どんどん強くなる こども詰め将棋 1手詰め(2017年2月、池田書店、ISBN 978-4262101538)
- どんどん強くなる こども詰め将棋 3手詰め(2018年3月、池田書店、ISBN 978-4262101545)
- どんどん強くなる こども詰め将棋 5手詰め(2018年5月、池田書店、ISBN 978-4262101552)
テレビ
NEWS WEB(NHK総合、2014年4月 - )- 2014年度は水曜日コメンテーター3期生[18]、2015年度から祝日・不定期- NHKEテレ将棋フォーカスで、2015年度4月から、山崎隆之八段と交代で司会を務めている。
脚注
^ “生徒会.jpについて” (日本語). 一般社団法人生徒会活動支援協会 (2018年8月13日). 2018年12月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月11日閲覧。
^ Spopre2010年7月16日閲覧
^ 「囲碁将棋ジャーナル」
^ 早稲田ウィークリー・ぴーぷる第1204号「プロ4年目、日々精進の学生棋士 中村 太地さん」2010年7月16日閲覧
^ 第39回将棋大賞が決まる!(日本将棋連盟)
^ 佐藤康とは王将獲得前(挑戦中)での対局。
^
第25回朝日オープン将棋選手権対谷川浩司戦の観戦記より 2009年12月8日取得
^ 大矢順正の記者ニュース2010年7月16日閲覧
^ 熊倉紫野新女流2級の紹介(日本将棋連盟)
^ 中村太地四段が早稲田大学「政経スカラシップ」を授与(日本将棋連盟)2010年7月16日閲覧
^ Zakzak 2018年6月14日付 ドロ沼?の早大総長選 候補者がツイッターで「職員の左遷」暴露も2019年2月16日閲覧
^ フランス・ニュースダイジェスト2010年7月16日閲覧
^ [1]- ^ ab日本経済新聞・2015年7月18日付「交遊抄」
^ 中村太地四段が五段に昇段(日本将棋連盟)
^ 中村太地五段が六段に昇段(日本将棋連盟)
^ “歴代ベスト記録・ランキング”. 2017年6月22日閲覧。
^ 中村太地六段、棋士初のニュース番組レギュラー - スポーツ報知・2014年3月23日
関連項目
- 将棋棋士一覧
- 将棋棋士の在籍クラス
外部リンク
- 棋士紹介のページ(日本将棋連盟)
なかむらたいち (@banibanilla) - Twitter
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第32期竜王戦ランキング戦(2018年冬 - 2019年秋)(第31期竜王:広瀬章人) | ||||||
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詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照 * 西山朋佳は奨励会員であるが、女流タイトル保持により女流棋士枠で出場 |
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