八ヶ岳
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| 八ヶ岳 | |
|---|---|
北横岳から望む南八ヶ岳 | |
| 所在地 | 山梨県・長野県 |
| 位置 | 北緯35度58分15秒 東経138度22分12秒 / 北緯35.97083度 東経138.37000度 / 35.97083; 138.37000座標: 北緯35度58分15秒 東経138度22分12秒 / 北緯35.97083度 東経138.37000度 / 35.97083; 138.37000 |
| 最高峰 | 赤岳 (2,899m) |
| 延長 | 30km |
| 種類 | 火山群 |
八ヶ岳(やつがたけ、八ケ岳とも表記される)は、山梨県と長野県に跨る山塊。南北30 km余りの山体で、大火山群である。深田久弥が選定した日本百名山の一つ。
「八ヶ岳」は特定の一峰を指して呼ぶ名前ではなく、山梨・長野両県に跨る山々の総称であるが、その範囲は「夏沢峠以南のいわゆる南八ヶ岳のみ」「南八ヶ岳及び北八ヶ岳の領域(蓼科山を除いた領域)」「蓼科山まで含んだ八ヶ岳連峰全体」など様々な定義がある。日本百名山でいう八ヶ岳は南八ヶ岳のみを指す[注釈 1]。
「八ヶ岳」の由来は、「八百万」などと同じように、山々が多く連なる様子から「たくさん」という意味で「八」としたとも、幾重もの谷筋が見える姿から「谷戸(やと)」にちなんで名づけられたとも、文字通り八つの峰に見えるからとも、複数のいわれが存在する。
目次
1 概要
2 主な山・峠
2.1 南八ヶ岳
2.2 北八ヶ岳
3 動植物
4 神話
5 主な山小屋
6 関連画像
7 脚注
7.1 注釈
7.2 出典
8 関連項目
9 外部リンク
概要
八ヶ岳火山列の火山体地形図
赤岳を最高峰に横岳などで構成。その山容は、夏沢鉱泉と本沢温泉を結ぶ夏沢峠を境界として、北八ヶ岳と南八ヶ岳に大きく分けられる。北八ヶ岳は、樹林帯が山稜近くまで続き、また比較的なだらかな峰が多く、湖沼も点在する。一方、南八ヶ岳は、主峰の赤岳をはじめ、横岳・硫黄岳・阿弥陀岳の鋭い峰々や、横岳西面の大同心・小同心に代表される岩峰群などがあり、急峻な地形となっている。このため、日本有数のロッククライミングの岩場があり、また冬場は氷瀑のアイスクライミングでも知られる岩稜が中心となっている。このように、南北の山容は対照的である。
これらのほとんどのエリアが、八ヶ岳中信高原国定公園に指定されている。
この一帯は、火山地帯のため、多くの温泉を有している。火山としての八ヶ岳は歴史時代、確実な噴火記録は残っていないが、888年に北八ヶ岳の天狗岳が崩壊し、その結果、松原湖などの湖が誕生したと考えられている。崩壊の原因は噴火とも地震とも言われているが、地震、噴火とも今もって全く証拠が見つからず、大きな謎になっている[1]。また歴史上の記録には残っていないが、北横岳には地質的に新しい溶岩噴出があり、最近の研究では600 - 800年前の噴出と見られている[2]。
広大な裾野には、東側の清里高原や野辺山高原、西側の富士見高原や蓼科高原などが広がっており、夏の冷涼な気候を利用してレタスやキャベツなどの高原野菜の栽培が行われている。
山麓には伏流水が湧くため、特に西南側の裾野一帯にかけて縄文時代の遺跡が濃密に分布する。長野県側では井戸尻遺跡や尖石遺跡がある。山梨県側では縄文草創期の神取遺跡(北杜市、旧北巨摩郡明野村)や青木遺跡をはじめ、諸磯式期の天神遺跡(旧大泉村)がある。縄文中期には拠点集落が山麓地域から甲府盆地へ移るが、八ヶ岳山麓でも敷石住居群が見られる上ノ原遺跡がある。後晩期には全域的に遺跡数が減少するものの、金生遺跡(旧大泉村)は集落跡と祭祀施設が複合した遺跡で、縄文時代の精神文化が現れた配石遺構が見られる。
主な山・峠
蓼科山 ▲ ▲ 大岳 北横岳 ▲ 縞枯山 ▲ ● 麦草峠 中山 ▲ 天狗岳 ▲ ● 夏沢峠 ▲ 硫黄岳 ▲ 横岳 阿弥陀岳 ▲ ▲ 赤岳 ▲ 権現岳 ▲三ッ頭 編笠山 ▲ |
| 八ヶ岳火山列の地形図。 スペースシャトル標高データ使用。 ※表示環境によっては文字のズレが生じることがある。 |
南八ヶ岳
編笠山 (2,524 m)
西岳 (2,398 m)
三ッ頭 (2,580 m)
権現岳 (2,715 m)
赤岳 (2,899 m) - 最高峰
中岳 (2,700 m)
阿弥陀岳 (2,805 m)
横岳 (2,829 m)
硫黄岳 (2,760 m)
赤岩の頭 (2,656 m)
峰の松目 (2,567 m)
夏沢峠 - 南八ヶ岳・北八ヶ岳の境界
北八ヶ岳
箕冠山 (2,590 m)
根石岳 (2,603 m)
天狗岳 (2,646 m)
中山 (2,496 m)
丸山 (2,330 m)
麦草峠 - 国道299号が通過
茶臼山 (2,384 m)
縞枯山 (2,403 m)
北横岳(横岳) (2,480 m)
大岳 (2,381 m)
双子山 (2,224 m)- 大河原峠
蓼科山 (2,530 m)
八子ヶ峰 (1,833 m)
動植物
植生は、標高1,700 m以下が落葉広葉樹林、標高約2,500 m以下が亜高山帯針葉樹林、それ以上がハイマツ帯となっている。西岳の標高1,700 m付近の一角には、希少種のヤツガタケトウヒが自生している。かつては生息していたライチョウは、ハイマツの減少や登山客のゴミの放置によるキツネなど肉食獣の増加により、八ヶ岳一帯では絶滅したものと見られている。
北八ヶ岳の縞枯山や蓼科山・北横岳では、縞枯れ現象が見られる。 縞枯れは、亜高山帯針葉樹林のシラビソ・オオシラビソが帯状に枯れ、その縞枯れの帯が、山頂に向かって長い年月をかけ移動していく現象である。遠方からは、山の斜面に何列もの白い縞に見える。
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(柳川北沢・標高約2,100 m)
(柳川北沢・標高約2,000 m)
(北横岳・標高約2,200 m)
(横岳付近・標高約2,800 m)
神話
八ヶ岳には「富士山と背比べをして勝利、しかし富士山に蹴り飛ばされて八つの峰になった」という神話がある(「蹴り飛ばされた」の部分はその他にも説がある。例えば、背比べの際に用いた筒、すなわち富士山と八ヶ岳との間にかけて水を流し、どちらに流れるかを調べるのに用いた筒を持って富士山が八ヶ岳を叩いたなど)。また、同神話では蓼科山は八ヶ岳の妹で、八つの峰になった八ヶ岳を見て泣いて、それが川になり溜まったのが諏訪湖とされている。
ところで、八ヶ岳の最高峰の赤岳は国常立命の山だとされる。山麓の長野県茅野市には赤岳神社里宮が鎮座し、赤岳講の信仰も根強い。なお、神代の頃、八ヶ岳の名をつける時、峰が七つしかなかった。そこで東方の山を一つもらい、八つの峰にした。この山を茂来山(もらいさん)という[3]。
一方、八ヶ岳には神話や修験等に由来する石祠や石碑などが多い。このような神話から、かつて八ヶ岳は富士山より高い1つの山であって、噴火で頂上部が山体崩壊したという風説(実際、第四紀火山としての古阿弥陀岳が崩壊し、韮崎岩屑流が発生している)が太古から現在に至るまで存在しているが、現在は複数の火山の集合体である。
- 赤岳頂上の石碑。戦前は国常立命像があった。
- 奥三ツ頭の石宮、講中碑、地蔵、不動碑、舟形碑
- 権現岳の大鉄剣、石碑
- 阿弥陀岳の鳥居(撤去)、石像、石碑。
- 観音平の石仏と石碑
- 古杣川の鎖場
- 三頭山頂の経塚と石碑
- 西岳の菩薩像、石碑。
- 真教寺尾根、霊鷲山など修験的な地名、その他[4]。
主な山小屋
- 赤岳頂上小屋
- 赤岳天望荘
- 硫黄岳山荘
- オーレン小屋
- 赤岳鉱泉
- 本沢温泉
関連画像
比較的なだらかな地形の北八ヶ岳
(車山山頂より・正面は蓼科山)

急峻な地形の南八ヶ岳
(権現岳山頂より・右は最高峰の赤岳)

八ヶ岳連峰の中で最も新しい溶岩地形である北横岳・坪庭
八ヶ岳東麓の野辺山高原における高原野菜の栽培風景

奥秩父の金峰山より

阿弥陀岳より望む硫黄岳(左)と横岳(右)

天狗岳中腹より北八ヶ岳を望む
右手前から縞枯山・横岳・蓼科山
韮崎市より望む南八ヶ岳
原村から望む雪の八ヶ岳連山
茅野市より望む八ヶ岳
赤岳鉱泉

北八ヶ岳連山の西側に広がる蓼科高原
西麓より仰ぐ冬の八ヶ岳(2014年3月)
脚注
注釈
^ 八ヶ岳連峰では他に蓼科山も日本百名山に選ばれている。
出典
^ “宙に浮いてしまった888年八ヶ岳崩壊の原因”. 群馬大学教育学部 早川由紀夫研究室. 2016年11月4日閲覧。
^ 気象庁 | 横岳
^ 佐久教育会歴史委員会編 『佐久口碑伝説集 南佐久編』 佐久教育会、1978年11月15日、323頁。
^ 『佐久の神社と信仰』発行信濃教育出版部全260頁中74頁 77頁1989年11月15日
関連項目
- 八ヶ岳中信高原国定公園
- フォッサマグナ
- 日本の地質百選
- 日本百名山
- 日本の名峰
- 火山の一覧 (日本)
外部リンク
- 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
- 日本の火山 北八ヶ岳
- 日本の火山 南八ヶ岳
八ヶ岳火山 火山活動史と湖盆の変遷 (PDF) - 株式会社クボタ
八ヶ岳アルペンナビ - 八ヶ岳観光協会
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