鹿島建設
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 東証1部 1812 大証1部(廃止) 1812 2013年7月12日上場廃止 名証1部 1812 |
略称 | 鹿島 |
本社所在地 | 日本 東京都港区元赤坂1-3-1 |
設立 | 1840年創業 法人設立1930年(昭和5年)2月22日 |
業種 | 建設業 |
法人番号 | 8010401006744 |
事業内容 | 建築・土木・コンサルティング・小売業 |
代表者 | 押味至一(代表取締役社長) |
資本金 | 814億4,700万円(2017年3月) |
発行済株式総数 | 10億5,731万2,022株 |
売上高 | 連結:1兆8218億0500万円 単体:1兆2038億45万円 (2017年3月期) |
営業利益 | 連結: 1553億9200万円 単体: 1244億9400万円 (2017年3月期) |
純利益 | 連結:1048億57万円 単体: 817億30万円 (2017年3月期) |
純資産 | 連結:5525億5200万円 単体:3704億8500万円 (2017年3月期) |
総資産 | 連結:1兆9928億2200万円 単体:1兆5296億9900万円 (2017年3月期) |
従業員数 | 連結:16422人 単体:7611名 (2017年3月末現在) |
決算期 | 3月末日 |
主要株主 | 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 5.98% 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 4.98% 鹿島昭一 2.99% 三井住友銀行 1.93% 鹿島社員持株会 1.74% (2017年3月期) |
主要子会社 | 鹿島道路 鹿島八重洲開発ほか |
関係する人物 | 鹿島守之助、渥美健夫、石川六郎、中曽根康弘 |
外部リンク | http://www.kajima.co.jp/ |
特記事項:建設業者許可番号:国土交通大臣許可 特定建設業 第2100号 |
鹿島建設株式会社(かじまけんせつ)は、日本の大手総合建設会社である。対外的には鹿島と称する。
目次
1 概要
2 沿革
3 関連会社
4 主な施工物件
5 開発地等
6 不祥事
7 関連人物
8 関連項目
9 脚注
10 外部リンク
概要
「スーパーゼネコン」とも称される、ゼネコン大手五社(鹿島建設、大林組、清水建設、大成建設、竹中工務店)の一つである。
超高層ビル事業を得意とし、蓄積された高度な技術とノウハウ、業界随一の技術研究所を有している。東京駅の八重洲口再開発や丸の内駅舎保存・復原工事(2012年10月1日完成)、秋葉原地区などの開発事業や海外でのプロジェクトにも実績が豊富である。一方で社員があっせん利得処罰法違反で逮捕されるなど、数々の談合事件にも関与しており、その後の建設業者に少なからず影響を与えている。
コーポレートスローガンは「100年をつくる会社」である。
沿革
1840年(天保11年)鹿島岩吉、江戸四谷で大工の修行後棟梁株を入手し江戸中橋正木町に店を構える。屋号は「大岩」。
1880年(明治13年)鹿島組創立。東京京橋木挽町九丁目に本店を構え、鹿島岩蔵が初代組長となる。
1918年(大正7年)丹那トンネル西口着工。1934年(昭和9年)完成まで17年の歳月を要した難工事。
1929年(昭和4年)本店を木挽町より八重洲へ移転。
1930年(昭和5年)株式会社鹿島組設立(資本金300万円)。鹿島精一が社長となる。
1938年(昭和13年)鹿島守之助社長就任。
1945年(昭和20年)花岡事件。
1947年(昭和22年)社名を鹿島建設株式会社に改称。
1965年(昭和40年)日本で最初の超高層ビル、三井不動産霞が関ビル(地上36階)着工。
1968年(昭和43年)本社を赤坂へ移転。跡地は八重洲ブックセンターとなる。
1973年(昭和48年)サンシャイン60着工。
1974年(昭和49年)最高裁判所新庁舎完成。新宿副都心のビル群(新宿住友ビル、KDDビル、新宿三井ビル)完成。
1988年(昭和63年)青函トンネル、本州四国連絡橋完成。
1989年(平成元年)創業150年記念式典挙行。KIビル(鹿島建設本社第二ビル)完成。
1991年(平成3年)KAJIMA EVOLUTION21計画発表、対外的な呼称を鹿島建設から単に「鹿島」とする。
1992年(平成4年)東京イースト21完成。
1993年(平成5年)天王洲アイルシーフォートスクェア完成。
1994年(平成6年)新宿パークタワー、恵比寿ガーデンプレイス完成。ゼネコン汚職事件で副社長の清山信二が逮捕、後に1審・2審とも有罪判決。
1995年(平成7年)阪神大震災復旧工事、テレコムセンター完成。スエズ運河トンネル改修を受注。
1996年(平成8年)フジテレビ本社ビル、エムウェーブ完成。
1997年(平成9年)東京湾横断道路貫通、宮ヶ瀬ダム完成。品質保証に関する国際規格ISO 9000取得。
1998年(平成10年)ISO 14000取得。小倉駅ビル、広島イースト完成。明石海峡大橋開通。
1999年(平成11年)創業160年。来島海峡大橋開通。ゲートシティ大崎完成。
2000年(平成12年)深川ギャザリア 商業棟、代官山アドレス完成。
2001年(平成13年)埼玉スタジアム2002完成。
2002年(平成14年)JR東日本、鉄建建設と連携強化。この年、韓国の建設業者の欠陥工事により崩壊したパラオのKBブリッジの代替となる新KBブリッジが完成(政府開発援助によるもの)。
2003年(平成15年)汐留シオサイトのビル群(パナソニック電工東京本社ビル、日通本社ビル、汐留タワー、トッパンフォームズタワー、共同通信本社ビル)が相次いで完成。六本木ヒルズ森タワー、時事通信本社ビル、深川ギャザリア タワーS棟完成。
2004年(平成16年)八甲田トンネル貫通。軽井沢大賀ホール完成。中国に現地法人「鹿島(上海)工程有限公司」設立。
2005年(平成17年)矢作川橋、秋葉原ダイビル、日本橋三井タワー完成。清水、大林、大成と共同で談合決別宣言を表明。
2006年(平成18年)大阪市立大学高原記念館、新東名高速道路内牧高架橋(PC上部工)、クロスタワー大阪ベイ、虎ノ門タワーズ・オフィス&レジデンス、小丸川発電所上部調整池、産業環状道路第3工区、国立新美術館、秋葉原UDX、練馬トンネル、宮城球場、ラポルトすず、赤坂ガーデンシティ、宏盛帝寶マンション、竣工。5月11日 防衛施設庁談合事件にからむ不正入札に関して、国土交通省から30日間の営業停止命令が下りる。また、同事件にからむ営業停止命令は、同社を含んだゼネコン大手など8社に及ぶ規模。
2007年(平成19年)鉄道博物館、芝浦アイランド、第二名神高速道路池山高架橋(PC上部工)上り線、ニコラス・G・ハイエックセンター、パイオニア川崎事業所、フジテレビ湾岸スタジオ、多摩美術大学附属図書館、サミットウインドパワー鹿嶋発電所、深川ギャザリア タワーN棟、新本社ビル竣工。東京駅丸の内駅舎保存・復原工事に着手(2012年10月完成予定)。3月5日 名古屋の地下鉄談合事件により、国土交通省から3.5か月間の指名停止措置を受ける。12月9日 大分市でのキヤノン製造工場建設の際に下請建設会社に対し架空の外注費を請求したとして、6億円もの追徴課税を東京国税局から受けた。
2008年(平成20年)高層ビル解体においてダルマ落としのように下のフロアから徐々に壊していく鹿島カットアンドダウン工法を世界で初めて開発、実用化。旧本社ビルが同工法の試験に供されて解体された。
関連会社
- アクト・テクニカルサポート
- アルテス
- アルモ設計
- 当間高原リゾート(新潟県十日町市のリゾート施設、ベルナティオを所有)
- イー・アール・エス
- イースト不動産
- イリア
- エムコ
- カジマアクアテック
- 鹿島サービス
- カジマビジョン
- カジマメカトロ
- 鹿島リース
- カジマ・リノベイト
- 鹿島軽井沢リゾート(群馬県長野原町のリゾート施設、プレジデントリゾート軽井沢を所有)
- 鹿島クレス株式会社
鹿島出版会(社員書籍販売)- 鹿島建物総合管理
- 鹿島東京開発
- 鹿島道路
- 鹿島リゾート
- 鹿泉興産
- かたばみ興業
- 協和建設工業
- クリエイティブライフ
- クリマテック
- グリーン建材
- ケミカルグラウト
- 小堀鐸二研究所
- 森林公園ゴルフ倶楽部
- 大興物産
- テクノウェーブ
- 那須リゾート
- 日本海上工事
- 都市環境エンジニアリング
- ニューロット
- ピー・アール・オー
- ヒューマンライフサービス
- プラス・アルファ
- ホテルイースト21東京
- ホテル鹿島ノ森
- 八重洲ブックセンター
- 鹿島アカウンティング
- 中央工業
- 鹿島八重洲開発
主な施工物件
九頭竜ダム(事業者:国土交通省近畿地方整備局、電源開発)
宮ヶ瀬ダム(事業者:国土交通省関東地方整備局)
新KBブリッジ(日本-パラオ親善の橋)
神戸クリスタルタワー(設計と施工)
FCGビル(フジテレビ本社ビル)- 深川ギャザリア
- 霞が関ビルディング
- 松代大本営
- 国立新美術館
- 新宿パークタワー
- 最高裁判所
- 両国国技館
ユナイテッドアローズ原宿本店- 女神大橋
- 箱根ラリック美術館
- アクトシティ浜松
野球場
西武ドーム(ドーム化工事)
ナゴヤ球場(内野スタンド耐震補強を中心とした改修工事。名古屋支店担当)
宮城球場(スタンド増設などの改修工事)
東京駅丸の内駅舎保存・復原工事(2012年10月1日完成)
原子力発電所
福島第一原子力発電所(本体建屋)- 泊原子力発電所
- 柏崎刈羽原子力発電所
- 女川原子力発電所
中野セントラルパーク・サウス- TOTOミュージアム
ところざわサクラタウン(2020年春完成予定)
開発地等
- 高幡鹿島台ガーデン54|東京都日野市南平, 基本計画者/宮脇檀建築研究室、1984年
- フォレステージ高幡鹿島台|東京都日野市南平, 基本計画者/宮脇檀建築研究室、鹿島建設、1998年
- フォレスト・ビューKAJIMA南山手|
志木ニュータウン|1971年から、民間企業による住宅地開発としては国内屈指- とみや大清水21|宮城県黒川郡富谷町大清水一丁目 仙塩広域都市計画事業 富谷町大清水土地区画整理事業
- シーアイタウン利府・葉山ガーデンズポート|宮城県利府町、伊藤忠都市開発と
- センチュリーフォレスト|うぐいす住宅建替事業
TOKYO TIMES TOWER|秋葉原地区再開発事業に伴う超高層マンション- 汐見台ニュータウン|宮城県宮城郡七ヶ浜町汐見台, 1980年, 西洋環境開発と
- 岡本レジデンス|アーキサイトメビウスと。世田谷区岡本の丘、邸宅マンションプロジェクト
- ウェストヒルズ16区|福岡市西区 福岡市の中心・天神地区の西方約10kmの丘にたつ住宅街
うぐいす住宅|渋谷区鶯谷町- 分譲レジデンス 「マスタービューレジデンス」|
- 埼玉県プロジェクト『七彩の街』彩の国 機能複合型住宅市街地整備事業|リクルートコスモスほか4社の企業グループの事業計画最優秀案
- LAZONA川崎レジデンス|駅直結、大型商業施設棟と大規模住宅棟、東芝グループや三井不動産と
- 青葉台パークホームズ弐番館|三井不動産・鹿島建設の旧分譲、鹿島建設の施工で1995年に8月に竣工したマンション
不祥事
- 2005年に問題となった耐震強度偽装事件との関連で、鹿島と大林組が施工した物件でも構造計算書の偽装が確認された。両社は「不審に思わなかった」と釈明した[1]。
- 2010年(平成22年)4月7日、建材メーカーの岐阜折版工業(岐阜県羽島郡岐南町)などと共同開発したビル用外壁が、耐火構造の仕様に適合しないことが判明した[2]。
- 2010年(平成22年)12月、大阪市北区内で建設した21階建のビルについて、鉄骨1本が傾いたにもかかわらず、そのまま工事を続け、完工させていたことが判明した[3]。
- 2012年2月7日、岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所で海底パイプラインをシールドトンネルで施工中に水があふれ出し、作業員5名が死亡した。原因は2013年現在も調査中である(倉敷海底トンネル事故)。
- 2013年(平成25年)12月、鹿島が施工となった東京都港区青山のマンション「ザ・パークハウス グラン南青山高樹町」について、水道管などを設置するための「スリーブ」と呼ばれる穴600ヶ所を開け忘れ、後から配管を通すために穴を開けた(コア抜き)際に一部の鉄筋が切断された。このため同マンションの事業主である三菱地所レジデンスは契約者への引渡しを中止し、鹿島の全額負担により解体と建て直しを行うこととなった[4]。
2018年(平成30年)3月2日 - 中央新幹線をめぐる談合で、担当部長が独占禁止法違反の容疑で東京地検特捜部に逮捕された[5]。公正取引委員会の刑事告発を受け3月23日には法人としての鹿島建設と担当部長が起訴された[6]。
関連人物
鹿島守之助 - 政治家、鹿島建設の中興の祖
渥美健夫 - 名誉会長
石川六郎 - 実業家、名誉会長、日本商工会議所第15代会頭。
中曽根康弘 - 二女が渥美健夫の長男 直樹の妻- 中村満義
儀間真謹 - 参与兼空手道部師範、儀間派松濤館流最高師範
関連項目
東京メトロポリタンテレビジョン(鹿島建設が大株主の一つ)- 鹿島杯女流将棋トーナメント
- 鹿島精一記念展望台
鹿島Presents 笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ(一社提供のラジオ番組)[7]
AKB48のオールナイトニッポン(2012年、2013年度のエンディングの協力スポンサーとなった番組)
黒部第四ダム(ダム本体の骨材製造に関与)
鹿島ディアーズ(アメリカンフットボール部。Xリーグに参加。現・リクシルディアーズ)- オーディー05オムニバスチャイナトリーティ
- 九頭竜川ダム汚職事件
- ゼネコン汚職事件
- 日本の企業一覧 (建設)
脚注
^ “『耐震偽装 鹿島、大林組も見抜けず 建築確認「うのみ」』”. asahi.com (朝日新聞社). (2005年12月7日). オリジナルの2015年4月9日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150409115148/http://www.asahi.com/special/051118/TKY200512070208.html
^ 「KOウォール」を用いた外壁の耐火構造の仕様との不適合について - 国土交通省、2010年4月7日
^ “鹿島、ビル施工ミス 鉄骨傾いたまま建設 大阪”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2010年12月15日). オリジナルの2010年12月18日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101218190912/http://www.asahi.com/national/update/1215/OSK201012150162.html
^ 不具合「億ション」の建て替え決定、鹿島が全額負担 - 日本経済新聞、2014年3月18日
^ “大成元常務と鹿島幹部を逮捕 リニア談合の疑い”. 朝日新聞. (2018年3月2日). https://www.asahi.com/sp/articles/ASL324TCBL32UTIL02L.html 2018年3月24日閲覧。
^ “リニア中央新幹線談合 4社と2人起訴 独禁法違反、民間発注工事で初”. 毎日新聞. (2018年3月24日). https://mainichi.jp/articles/20180324/ddm/041/040/062000c 2018年3月24日閲覧。
^ 2012年2月12日から同年3月11日までの放送分は、倉敷海底トンネル事故を受けて提供自粛し、CM枠はACジャパンの公共広告に差し替えられた。
外部リンク
- 鹿島建設株式会社
- 盛岡市役所 盛岡市ガイド › もりおかの歴史 › 盛岡の先人たち › 第127回:鹿島精一
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