音声学
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音声学(おんせいがく、羅: phonetica、英: phonetics,国際音声記号: [õ̞ɰ̃se̞ːŋäkɯ̟̹])とは、音声に関する研究を指す。言語学の一分野であるとともに、音楽に関する一分野でもある。ともに、発声器官に関する医学的研究を含む。
目次
1 言語学としての音声学
2 音楽に関連する音声学
3 脚注
4 参考文献・URL
5 関連項目
5.1 共通
5.2 言語学関連
5.3 音楽学関連
言語学としての音声学
言語学では、言語の音声化に関する事項を中心に研究する。
音韻論が個別言語ごとに言語音の機能的構造(体系)や音韻規則などを研究するのに対し、音声学は物理的実在である言語音声そのものを研究対象とする。
音韻論で抽出した有限の音素 (phoneme) はスラッシュ / / の間に入れて音韻表記するが、音声学における物理的な異音 (allophone) は国際音声記号 (IPA) を始めとした音声記号を角括弧 [ ] で囲んで単音表記する。
IPAは、言語音の区別の研究が進んだり、新たな言語音が発見されたり、またより精度の高い表記を目指すに伴って、たびたび更新されている。
- 例:「ホワイト」
- 英語表記:white
- 音韻表記:/hwayt/ または /hwīt/
- 単音表記:[ʍaɪt]
音声記号はIPAの他にも、コンピュータ上での記述に適したX-SAMPAやキルシェンバウム、各言語固有の音声記号等(日本語ならば、フの子音[ɸ]を/f/と記述したり、促音を/Q/、長音を/R/と記述したりする等)が存在し、米語[1]、ウラル語学[2]や印欧語学固有の記号等、目的に合わせて様々な音声記号が考案されている。
音声学は 1) 発音、2) 空気振動による伝播、3) 聴き取り、という観点から、調音音声学、音響音声学、聴覚音声学の三分野に分けられ研究されている。調音音声学は19世紀末から発達し[3]、音韻の研究や文字の発展にも大きな影響を及ぼしている。
音楽に関連する音声学
音楽の立場では、発声法の元となる医学的・音響学的な事項を、音声学として取り上げる。声の出し方という視点で発声器官・呼吸法について考察するほか、声の病変とその対処についても取り扱う。
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脚注
^ ARPABET
^ ウラル音声記号
^ 小泉保『音声学入門』大学書林, p2
参考文献・URL
- 小泉保『音声学入門』大学書林,1996年
J.C.キャットフォード『実践音声学入門』竹林滋・設楽優子・内田洋子 訳,大修館書店,2006年- 萩野仁志・後野仁彦『「医師」と「声楽家」が解き明かす発声のメカニズム』音楽之友社,2004年
- 英語の発音ビデオガイド
関連項目
共通
- 発声器官
- スペクトログラム
- 国際音声学会
言語学関連
気流 - 発声 - 調音(調音部位 | 調音方法)- 発音
音楽学関連
- 発声法
- ボイストレーニング
- 子音
肺臓気流
両唇音
唇歯
歯
歯茎
後部歯茎
そり舌
硬口蓋
軟口蓋
口蓋垂
咽頭
声門
破裂
p
b
(p̪)
(b̪)
(t̪)
(d̪)
t
d
ʈ
ɖ
c
ɟ
k
ɡ
q
ɢ
ʔ
鼻
m
ɱ
n
ɳ
ɲ
ŋ
ɴ
ふるえ
ʙ
r
ʀ
はじき
(ⱱ̟)
ⱱ
ɾ
ɽ
(*)
(*)
摩擦
ɸ
β
f
v
θ
ð
s
z
ʃ
ʒ
ʂ
ʐ
ç
ʝ
x
ɣ
χ
ʁ
ħ
ʕ
h
ɦ
側面摩擦
ɬ
ɮ
接近
(β̞)
ʋ
ɹ
ɻ
j
ɰ
側面接近
l
ɭ
ʎ
ʟ
非肺臓気流
吸着
ʘ
ǀ
ǃ
ǂ
ǁ
入破
ɓ
ɗ(ᶑ)
ʄ
ɠ
ʛ
放出
pʼ(t̪ʼ)
tʼ
kʼ
(qʼ)
sʼ
その他
同時調音
ʍ
w
ɥ
ɕ
ʑ
ɧ
(k͡p)
(ɡ͡b)
(ŋ͡m)
喉頭蓋音
ʜ
ʢ
ʡ
その他側面音
ɺ
(*)
(ɫ)
破擦音
p̪͡f
b̪͡v
t͡θ
d͡ð
t͡s
d͡z
t͡ʃ
d͡ʒ
ʈ͡ʂ
ɖ͡ʐ
t͡ɕ
d͡ʑ
c͡ç
ɟ͡ʝ
k͡x
q͡χ
t͡ɬ
d͡ɮ記号が二つ並んでいるものは、左が無声音、右が有声音。網掛けは調音が不可能と考えられる部分。
丸括弧内はIPA子音表(2005年改訂版)に記載されていないもの。
国際音声記号 - 子音
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