月齢
月齢(げつれい)には、次のような意味がある。
- 暦法における月齢。本項で解説。
年齢を月単位で表したもの。主に1歳未満の赤ちゃんや家畜に対して使用される。
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暦法における月齢(げつれい)とは、直前の朔の瞬間からの経過時間を日を単位として表したものである。特に断らない限り、「ある日の月齢」といえばその地域の標準時正午の月齢である。
おおむね、月の満ち欠け(月相)と連動するが、必ず一致するわけではない。例えば、望(満月)の瞬間の月齢は13.8から15.8の間で変動する。すなわち、月齢14の日が満月とは限らない。これは月の軌道が楕円であるため、満ち欠けの速度が一定にはならないからである。また、朔の瞬間を含む日が旧暦の1日だったので、月齢の端数を四捨五入して1を足せば旧暦の日付とだいたい一致する。
目次
1 グレゴリオ暦からの月齢計算
2 2014年以降の毎月1日の月齢
3 出典
4 関連項目
グレゴリオ暦からの月齢計算
グレゴリオ暦の日付から月齢を求める略算法として、堀源一郎氏が『天文月報』1968年7月号で発表した簡易月齢計算法がよく知られている。
- 西暦年数から11を引き、その値を19で割った余りを求め、11を掛ける。この値をaとする。
- 月数から、以下の表に従って値を求める。この値をbとする。
月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 値 0 2 0 2 4 5 6 7 8 9 10
- 覚え方は、6月までは「おにおににし」と語呂合わせで覚え、7月以降は(月数-2)で求める。a+bに日数を加える。求めた値を30で割った余りが、その日のおおよその月齢である。但し、最大2程度の誤差がある。
以下はこれを数式化したものである。y年m月d日の月齢age日を求める。但し、%は剰余演算子とし、c(m)は上の表に従った定数とする。例:62%30=2、c(5)=2。
- age=(((y−11)% 19)×11+c(m)+d)% 30displaystyle age=left(left(left(y-11right)% 19right)times 11+c(m)+dright)% 30
また,次のような『満月方程式』という方法で満月の日を求めることができる。これは非常に簡単だが、やはり数日の誤差があることがある。
- y=(p−x)% 30displaystyle y=left(p-xright)% 30
xが月(10月なら10)で、yが満月の日。pは、2009年は14、2010年は3、2011年は22、……と、1年で11ずつ引いていく。引けなくなったら30を足してから11を引く。
2014年以降の毎月1日の月齢
以下の表は、メトン周期の開始となる2014年から2032年までの毎月1日の月齢を、平均朔望月(平朔)によって求めたものである。期間内の任意の日付の月齢を求めるには、該当する年月の1日の月齢から1を引き、日数を加える。ただし、29.5を超える場合は29.5を引いた値となる。定朔との誤差は概ね1日未満である。
年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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2014 | 0.0 | 1.5 | 0.0 | 1.4 | 1.9 | 3.3 | 3.8 | 5.3 | 6.7 | 7.2 | 8.7 | 9.1 |
2015 | 10.6 | 12.1 | 10.6 | 12.0 | 12.5 | 14.0 | 14.4 | 15.9 | 17.4 | 17.8 | 19.3 | 19.8 |
2016 | 21.2 | 22.7 | 22.2 | 23.6 | 24.1 | 25.6 | 26.0 | 27.5 | 29.0 | 29.4 | 1.4 | 1.9 |
2017 | 3.3 | 4.8 | 3.3 | 4.7 | 5.2 | 6.7 | 7.1 | 8.6 | 10.1 | 10.5 | 12.0 | 12.5 |
2018 | 13.9 | 15.4 | 13.9 | 15.3 | 15.8 | 17.3 | 17.7 | 19.2 | 20.7 | 21.1 | 22.6 | 23.1 |
2019 | 24.6 | 26.0 | 24.5 | 26.0 | 26.4 | 27.9 | 28.4 | 0.3 | 1.8 | 2.2 | 3.7 | 4.2 |
2020 | 5.6 | 7.1 | 6.6 | 8.0 | 8.5 | 10.0 | 10.4 | 11.9 | 13.4 | 13.9 | 15.3 | 15.8 |
2021 | 17.3 | 18.7 | 17.2 | 18.7 | 19.1 | 20.6 | 21.1 | 22.5 | 24.0 | 24.5 | 25.9 | 26.4 |
2022 | 27.9 | 29.3 | 27.8 | 29.3 | 0.2 | 1.7 | 2.2 | 3.6 | 5.1 | 5.6 | 7.0 | 7.5 |
2023 | 9.0 | 10.4 | 8.9 | 10.4 | 10.8 | 12.3 | 12.8 | 14.2 | 15.7 | 16.2 | 17.6 | 18.1 |
2024 | 19.6 | 21.0 | 20.5 | 22.0 | 22.4 | 23.9 | 24.4 | 25.9 | 27.3 | 27.8 | 29.3 | 0.2 |
2025 | 1.7 | 3.1 | 1.6 | 3.1 | 3.5 | 5.0 | 5.5 | 6.9 | 8.4 | 8.9 | 10.3 | 10.8 |
2026 | 12.3 | 13.7 | 12.2 | 13.7 | 14.2 | 15.6 | 16.1 | 17.6 | 19.0 | 19.5 | 21.0 | 21.4 |
2027 | 22.9 | 24.4 | 22.8 | 24.3 | 24.8 | 26.2 | 26.7 | 28.2 | 0.1 | 0.6 | 2.0 | 2.5 |
2028 | 4.0 | 5.4 | 4.9 | 6.4 | 6.9 | 8.3 | 8.8 | 10.3 | 11.7 | 12.2 | 13.7 | 14.1 |
2029 | 15.6 | 17.1 | 15.5 | 17.0 | 17.5 | 18.9 | 19.4 | 20.9 | 22.3 | 22.8 | 24.3 | 24.7 |
2030 | 26.2 | 27.7 | 26.2 | 27.6 | 28.1 | 0.0 | 0.5 | 2.0 | 3.4 | 3.9 | 5.4 | 5.8 |
2031 | 7.3 | 8.8 | 7.2 | 8.7 | 9.2 | 10.6 | 11.1 | 12.6 | 14.0 | 14.5 | 16.0 | 16.5 |
2032 | 17.9 | 19.4 | 18.9 | 20.3 | 20.8 | 22.3 | 22.7 | 24.2 | 25.7 | 26.1 | 27.6 | 28.1 |
出典
堀源一郎「おに・おに・にし-簡易月齢計算法」『天文月報』1968年7月号、日本天文学会、1968年。
関連項目
- エパクト
- 朔望月
- 月 (暦)
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